ポルノのそんなに好きじゃない曲

知っての通り私はポルノグラフィティが大好きで、好きな曲のことを話すと止まらなくなる性分だということはおそらくこの記事を読んでくれている方にはわかっているかと思います。

 

ポルノは今までに通算約250曲くらいをこの世に送り出してきて、その全ての中から何がセットリストに選ばれるかわからないという前代未聞のツアー「UNFADED」がこの冬開催されます。正直マジでヤバい。

 

毎日毎日何の曲やるんだろう~あれやってほしいな~あれ聴けたら狂い死ぬな~と考える中で、ふと考えてしまうことが「実はあまり好きじゃないな」と思う曲たちのこと。

 

250曲もあれば、そりゃ少しは好きじゃない曲もある。もちろんある。いや、好きな曲の方が本当に何倍もあるけど、人の好みというものは100人いれば100人全く同じということもなく、同じ曲でも感想が真逆なこともある。

「いつも好きって言ってるから逆にそうでもない曲の理由が知りたい」と言われたこともあるので、あえて書いてみる。ここに挙げる曲はあくまで「私が」そんなに好きじゃない曲なので、あまり気にしないでいただきたい。「えっ良いじゃん」って思う曲もあるかもしれないことをご了承いただきたい。あくまで「私が」です。

 

なんでこう思うのか?というのを 正直に ざっくりまとめました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・いつか会えたら

いや歌下手なの?!??!??!になる。この頃のザラっとした声質はたまらなく若さを感じて好きなんだけど、この曲だけ調子悪すぎに聴こえる。シンプルなアレンジだから余計に際立っているというか、裏声とか聴いてられない。多分今なら完全体になれそうな曲。

 

 

・素晴らしき人生かな?

マジでダルくなってくる。ポルノの曲は、暗くてダークな魅力がカッコいい、むしろそれこそポルノの本質だろって感じの曲は数えきれないほどあるんだけど、これだけはどうにもこうにもただ怠い気持ちになって、やる気が削がれる。歌い方もそうだし歌詞も救いがない。この主人公ニセ彼女の主人公と同一人物だと思う。そりゃフラれるわ

 

 

・My 80's

ライブではかなり楽しかった記憶はあるけどファルセット重ねる意味あるか?と思ってしまう。昭仁の声の良さが薄れるミックスにされるとせっかくの食材に化学調味料ドバドバかけられた気持ちになる。あと狙ってるんだろうけどダサさが過剰。

 

 

・ホール

リリース当時はよく聴いていた気がする、けど、改めて聴くとやっぱり曲はカッコいいんだけど「普段物静かな人が無理して余興をやっているのを見ている」みたいな気持ちになってしまう。昭仁が作る他のテンションぶっちぎれ曲は大丈夫なんだけどこれだけちょっと苦手。

 

 

・ダイヤモンド

パスタ食べてるだけの曲。

 

 

・IN THE DARK

良いんだけど歌詞がなんかなぁ~~~~~ちょっとこれをカッコいいと思う年齢からは外れてしまった感じ。「おかえり僕の元へ 君の名前は確か暗闇」……かゆくなってくる。フリューゲルホルンの音は好き。

 

 

・カゲボウシ

この間のツアーではマジで土下座するくらい良かったけど音源がやっぱり好きじゃない。昭仁の声がなんか不安定というか震えすぎ?みたいな、あとテンポもせかせかしている。ライブが良かっただけに尚更高いエサしか食えなくなった犬みたいな気持ちになって、BE音源を聴いてしまうんだな……

 

 

・むかいあわせ

人気っぽいんだけど、個人的にどうしてもコードが好きじゃない。Aメロのまま展開してくれてたら多分かなり好きだったんだけど、イントロとサビで和っぽくなるのがどうにも理屈じゃなく心に止まらない。感覚的な問題なので悔しい気持ちになる。好きになりたい。

 

 

・青春花道

ダッサい。ポルノはたまに「あえて」外すというか、垢抜けないカッコよさみたいな曲を作るんだけど、これは狙いすぎ。「歌謡曲みたいだね」ってたまに言われてるのにマジで歌謡曲作っちゃったよという感じ。ライブでは盛り上がるけどLEMFで1曲目ブースとかかって安心したとも思う。

 

 

・東京デスティニー

これ、マジで晴一が歌詞書いてたら全くの別物になってたと思う。メロはかなり歌ってて聴きやすいのに、歌詞が過剰すぎる。青春花道の次がこれだった時マジでポルノどこに行こうとしてるんだ?になってしまった。メロディは好き。

 

 

・ソーシャル ESCAPE

昭仁にしてはシニカルに振り切れてないというかこういう題材は晴一の方が上手く書けるイメージ。どうしても中途半端な印象。

 

 

・夕陽の色

なっっっがい。抑揚なすぎてサビが来ないなと思ったら終わってる曲。昭仁の作るバラードでもwataridoriとか小説のようにとか、良い曲もいっぱいある。でもこれはたまにあるなっっっがいな~~ってなるタイプのやつ。光のストーリーとかも危うい。最新曲のフラワーとかあんなに力強く素晴らしいバラードなのに不思議。

 

 

・Stand for one's wish、Time or Distance、サマーページ、マイモデル、極上ランディング、なにはなくとも

ス~~~~~~~っと流れて行ってしまう曲たち。大体、これポルノじゃなくても良いでしょとか、抑揚がないな~~とか、カップリング臭がすごいとか、そんな理由。

感情湧かない曲って、引っかけるところが見つからないUFOキャッチャーの商品みたいなもんで、掴もうとしてもツルッツル滑ってもういいや、また今度にしようってなってあんまり聴かないで終わってしまう。いつかがっちりキャッチ出来たらいいんだけど、今回は聴いたけど出来ずに終わった。ちなみに好きな曲はアームの力が強すぎて粉々になるくらい聴いてる。

 

 

(おまけ)

・うたかた

昔、甘エビのお寿司が大好きで、一回やってみたくて回転寿司で甘エビだけ延々食べてたらそれ以降甘エビが食べられなくなったことがあって、それと同じで聴きすぎて一時期聴けなくなったことがある。今は聴けるけど聴きすぎってあるんだなと思った。甘エビも今は全然食べられる。

 

あとさすがに新藤さんボーカルの2曲はツアーの約25/250に入れなくても良いのではないかと思います。それの為に失うものがでかすぎる。

 

 

散々書いてしまったけど、ひとつ言えるのはこんだけ言った曲でもライブでやられたら手の平がぐるんぐるんになって捻じ切れるかもしれないってことです。それだけ今のポルノは進化しまくってる。初日マジで楽しみなのでもう好きな曲の話しかしません。すいませんでした。

 

 

【ライブレポ】しまなみロマンスポルノ'18~Deep Breath~の思い出【北海道から広島へ】

 

次のツアー「UNFADED」まであと1ヶ月。今更ですが、しまなみロマンスポルノについて書き溜めていたことを全て書き終えました。

 

単純にライブレポだけにしようと思ったのですが、当日の空気、そして個人的な事情も含めて書かないと、思ったこと、感じたことに齟齬が生じてしまうので、少し辛気臭い内容になってしまったかもしれません。

ライブに向かう直前にあった出来事~当日、中止になってしまった2日目~ライブビューイングまでの流れを少しでも感じていただけたら嬉しいです。

ライブレポのみ読みたい方がいたらこちらをクリックで飛べます。

 

 

 

 

☆9月6日~当日まで

しまなみロマンスポルノ、開催決定から本当に本当に楽しみにしていた。このために半年生きてきたと言っても過言ではなかった。

私は6日の昼から会社を早退して広島に入り、7日は観光、8、9日はライブという予定でいた。もう主要な荷物はホテルに送ってあるし、あとは身支度だけなので、楽しみで仕方がなくて、ネイルをしたりして夜更かししていた。

 

午前3時。少し部屋が揺れた。

地震かな?と思っていると、すぐに尋常じゃない強さだということを感じ、身構えたが、もう立っていられないほどの激しい揺れにパニックになってしまった。棚からは皿がどんどん飛び出し、ガシャンガシャンとものすごい音を立てて割れた。

幸い怪我や家屋の倒壊もなく、家族や近しい親戚の無事も全て確認し、とりあえず皿を片付けたり、断水になる前に風呂に水をためていると、程なくして停電。

趣味で持っていたペンライトを明かり代わりにし、スマホでラジオをつける。

私がいた場所は、震度5強。今までに経験したことの無い揺れだった。北海道全域がブラックアウト、電気系統がダメになり、JRや地下鉄も全てストップ。道路は地下鉄沿線を中心に陥没。信号や街灯はひとつもついていない。

 

北海道胆振東部地震」が起きたのだ。

あれ、私、今日どこに行くはずなんだっけ。

 

ツイッターではあらゆる情報が錯綜していた。新千歳空港の壁が崩落している画像。滑走路が陥没しているという噂。「電気系統の復旧の見込みはありません」「航空便は全線運休」

終わったな。正直そう思った。

ライブなんて浮かれていることを考えている場合じゃなかったのかもしれない。でも、なまじ無駄に無事だっただけに、そればかり考えてしまう。この半年は何だったのだろう。

神経が高ぶって眠れないまま朝になり、とりあえず何か食べようと家にあったパンなどを食べ、うさぎの世話などをし、少し落ち着いたら、なんというか、そもそも開催地が先に被災して、開催できるかどうかすら危ぶまれていたのに、収益を全額寄付という形でライブを敢行する決定をした二人の決断(もちろん多くの協議や協力があった上で)に、私は本当に心打たれたことを思い出した。だから、現地に行ける人は、全力で楽しんできてほしい。今は目先のことしか考えられなくて、悔しいし、悲しいけど、こうやって無事生きているのだから、いつか良かったって思えることがあるに違いないと、そう思うようになっていた。それは大袈裟な話ではなく、ラジオの報道では既に、12人が行方不明、1人が死亡というニュースが流れていたからだ。

しかし諦めの悪い私は、なんとかどうにか復旧して、行けるようにならないかな~とぼんやり思っていた。そんな中、先に広島入りしていて、合流するはずだった友人から電話がかかってきた。報道を見て、空港の状況、動きそうな飛行機、フェリーでの移動方法などを次々と提案してくれたのだ。正直疲れて頭の感覚がマヒしていた私にとって友人の存在はとても心強かった。チケットの払い戻しなどについても問い合わせてくれたが、6日の夕方時点では現在調査中。

何も解決しないまま、また夜がやってきた。依然として街に明かりは無く、星だけが煌々と輝いていた。ポルノの曲を聴こうかな、とも思ったけれど、ここで聴いたら負けな気がする、絶対に、次に聴く時は現地で歌声を聴きたい!! そう思っていた。

 

7日、友人と情報共有をしながら、なんと新千歳空港で一部の運航が再開することがわかった。私はあらかじめ急いで確保していた便が動くことを確認し、車で空港まで行くことを試みた。

相変わらず信号は全くついておらず、警察や消防の人手も足りていないのか、大きな交差点でも何も目印はなく、行き交う車同士が空気を読みあって進むというなかなかにスリリングな状況だった。

空港内には人がごったがえしており、目的の場所に着くまでも一苦労だったが、なんとか手続きをし、飛行機に乗り込んだ。飛行機でまず愛知まで飛び、そこから新幹線で広島県へ移動。

ホテルで友人と再会したのは23時30分頃。二つ送ったはずの荷物の一つが届いておらず、物流の混乱でどこにあるのかもわからないと言われたが、とりあえず必要なものは揃っていた。2日ぶりにあたたかい風呂に入り、電気ってやっぱ大事だな。と噛みしめた。

 

怒涛の時間だった。もうこんなこと人生で2度あるか、いやあってもらっちゃ困るのだが、めちゃくちゃ疲れたし、辛かった。でも、諦めずに必死に行ける方法を探して良かったとも思ったし、たまたま甚大な被害を受けなかったことが、少しの幸運だったのかもしれない。もう、いつ何があってもおかしくないぞという気持ちが、あの日から常に私の中にある。元気づけて、色々な方法で導いてくれた友人には、感謝してもしきれない。本当に。

 

ここからは、予定通り8日の朝からライブに参加することができた。

 

☆バス乗り場~会場

朝からかなりの量の雨が降っていた。福山駅から尾道へ移動、着くと早速スタッフに誘導され会場行のバスに乗り込む。しばらくすると、「しまなみTV番外編・しまなみラジオ」が聴こえてきた。意外と、あまり耳を澄ませて聴いている人はいなかった印象で、ライブ会場へ向かう高揚感の方が勝っていたようだった。

 

☆会場内

まずは真っ直ぐグッズコーナーへ。売り場は屋根の下だったので濡れることはなく、流れも割とスムーズに感じられた(おそらく人によるところはあったのだと思うが)。一通り目当ての物を購入したら、フードコーナーへ。

フードエリアの会場はグラウンドの中にあり、地面が砂?土?だったので雨にやられて相当ぬかるんでいた。会場真ん中の休憩エリアには、全体的に屋根を置くべきだったのでは……と思った。出店はかなりの数出ていて、食べるものには困らないくらいで協賛の多さに改めて驚いた。地元ならではの名産やアトラクションのPRのため、雨にも負けずたくさんの人が呼び込みをしていた。他にはカラオケ企画の受け付けやテレビ取材などで、かなりにぎわっていた。

私はあの因島青果の出店にお邪魔し、ラーメンを買って食べた。晴一のお兄さんは、ちょっとふっくらしていて笑顔が優しい気さくなおじさまだった。声の高さや目元の感じがとてもそっくりで不思議な気持ちになった。お兄さんだけでなく、どこのお店の人もほがらかで明るい人ばかりだったように思う。晴れていたらもっと色々見て回りたかった。動き回っている人も少なかったように思う。

カラオケ企画は、予想に反してとても盛り上がっていて、しょっぱなから「夜明け前には」から始まったのがニッチすぎて笑ったし、ライラを歌っていた人がスターになっていて面白かった。

 

☆ライブ会場まで

雨のため、ギリギリで移動しようとした人が多かったのか、私たちも普通に歩けば間に合う時間に向かったはずが、誘導を見つける前に人ごみに出くわしてしまい、同じように迷って足止めされている人たちと一緒に入り口付近へたどり着けないまま立ち往生するという事態になってしまった。ライブ会場内からは煽りの音楽が聴こえていてかなり焦ったが、チケットがもぎられたあとは席まで走ってなんとか着席したものの、後ろにもまだまだ人がいたため、結局開始は30分押しとなった。2日目は気を付けよう……と思った。

 

☆ステージ構成

メインステージは、白いサーカステントのような、民族のゲルのようにも見える素朴なセットに、色とりどりの三角旗(今回のテーマカラー)、通路は、メインから左右に真っ直ぐ伸びる花道と、その上に大小組み合わせたモニター。アリーナは天然芝で、その真後ろにスタンド席。ほぼ全員が白いカッパを着てライブの開始を待つ姿は、さながら少し宗教集団のようでもあった。

ロマンスポルノと言えば、でかいステージに豪華なオブジェクト、というイメージがあったのだが、今回は「収益全額寄付」ということもあり、「できる範囲で最高のことをやろう」という趣向をこらしているようにも見えたし、それがしまなみののんびりした空気とマッチしていて、非常に素敵なステージだと思った。

 

14:30にしては少し暗いあいにくの天気のなか、いよいよライブが始まろうとしていた。

 

突然、明るいファンファーレのような音楽と共に「開 会 宣 言」という文字がモニターに映し出され、登場したのはなんと元広島カープの『ミスター赤ヘル』こと山本浩二さん。被災した広島を元気づけるために、ポルノもカープも頑張っています。今年はカープ優勝間違いなし!という旨のご挨拶を(今日何の日だっけ?となごやかな空気に)していただき、「昭仁、晴一、がんばれよ!」とエールで締め。

そして、サポメンと共に、ポルノの二人が出てきた!先に晴一が、少し間をあけて、昭仁が。

 

 

「しまなみ!!  ロマンスポルノ!!  18!!  始めよう!!!」

 


昭仁の声に合わせ、横のモニターに「45th」という文字と共に、「キング&クイーン」のジャケット写真が出てきた……!

 

M1 キング&クイーン

前回のツアーでは本編のラストナンバーだったせいか、イントロを聴きながら「これで終わりじゃないんだ!!ライブはここから始まるんだ!!うおーーーーーー嬉しい!!!!」という謎の感情になったのを鮮明に覚えている。そして、無事にこの場所に辿り着けて音を聴けている喜び、ずっと励ましの言葉と助言をくれて導いてくれた友人への感謝が「そうなんだ ひとりじゃないから 怖くはない かけがえのない友がいる」という歌詞に合わせてとめどなく溢れて来て、1曲目からボロボロに泣いてしまった。

 

曲が終わり、カチャッ、カチャッという音に合わせて、「キング&クイーン」のジャケット写真がめくれて、今までリリースされたCDジャケットが表れていく。これはどんどん遡るんだな、オー!リバルあたりがくるのかな?と思いきや、

 

M2 ワン・ウーマン・ショー ~甘い幻~

マジか?!と正直思った。2曲目からしっとりしたバラード!この曲は、どちらかというとメロディは好きなのだけどどうしても自分の中であまりにも共感度が低くて、普段そんなに聴かないな~と、ジャケットが出てから曲が始まるまでの一瞬で思っていたのだけど

 

『こんな私でも 幸せになれるかな?』

 

いや え~~~~~~~~~~?!?!?!?声が!!!!声が良すぎる!!!!!CDとかとはもうレベルが違う、あまり聴かなかった曲がこんなに唸るほど曲の印象が変わる、例えるなら、ウニがあまり美味しくないと思っていたけど採れたての高いウニ出されてうまい!!!!ってなった感覚に似ていた。まさに甘い幻。ギターもまた泣かせる良い音で高いウニと良い醤油の虜になってしまった。本当に今日来れて良かったな、とこの日何度も思うことになるのだけど、甘い幻はすごかった。

 

M3 瞬く星の下で

自分はアコースティックしか聴いたことがなかったので、聴けて嬉しかった。珍しいチョイスで来るな~と思ったが、単純に3曲飛ばしでやっているのかな?と思い始める。豪雨災害が起こったあとに、この「自分で行動する」という曲がうまく入るのも良いなと思った。瞬く星の下で、爽やかなんだけど力強さもあり、でも激しくもなく、会場の雰囲気もあたたかいものになったように感じた。

 

MC① (MCは全てニュアンスです)

昭「みなさん!!ようこそしまなみへ!!みんな元気にしとった?みんな元気?雨も降ってしまってるけど……体は冷えてない?大丈夫?」

晴「ま~~~、百歩譲って、雨が降っているとしよう。……けっこう降ってるなぁ(笑)。雨が降っているとしても、え~~、僕たちは、そういう地球に住んでいると(笑)。そういう星に生まれたということで、それは仕方ないことだけれど、雨に負けずに盛り上がりましょう!」

昭「皆さん、しまなみの空気はどうですか?わしらのふるさとはどうですか?これがしまなみです!これが尾道です!!今日は、たっぷりしまなみの空気を感じて帰ってほしいと思っています。地元のみんなも、胸高らかに、今日はふるさとを誇っていい日じゃけぇね!!」

晴「新尾道駅って、普段は静か~な駅なんよ?それをこんなにたくさんの人が来てるなんて……えらいことよ?」

昭「ほんまにね、今日は来てくれてほんまにありがとう。……この間の豪雨があって、関西での台風があって、数日前には北海道の地震もあって。自然の猛威を前にすると、わしらはただ無力、無力を感じてしまうんじゃけども、それだけじゃ未来はできていかんけぇ、そんな中でも力強い一歩を踏み出すこと、今日がその日になるように、一緒に踏み出して行こうや!!」

 

地震のくだりで、私はまた泣いてしまった。大袈裟ではなく、死者も出てしまったれっきとした「災害」に巻き込まれ、たまたま生きている。命があるからここにいる。そのことを噛みしめてしまった。

 

昭「この曲で、ひとつになりましょう。ワンモアタイム!!」

  

M4 ワンモアタイム

自分はこの曲が出た当初より、年齢を重ねるにつれて、よりこの曲が持つ色あせないパワーと、込められたメッセージ、ライブ映えするメロディとアレンジに圧倒されていって、いつか生で聴きたいと思っていた。まさに、被災した直後というタイミングでこの曲を聴けたのは、自分にとって本当に大きな意味を持つことだし、普段とは違った捉え方ができたと思う。この曲はそもそもが、当時の東北の震災を受けた流れを汲んでできた曲ではあるが、私は当時様々なアーティストから発売された「元気を出して進もう!」というコンセプトではない部分、「遠くに一つ輝く星の 果てなき時間(とき)と比べてみれば 傍に 傍にあるよ」という歌詞が大好きで。普通、「星」というものは、憧れだったり、目指すものというポジティブな意味で使われることが多いけれど、見上げた空があまりにも遠すぎて、途方に暮れることもあると思う。そんな時に、あえて手の届かないものを見るのではなくて、目線の高さ、何光年も離れた過去の光より、「今」を大切に、今を生きていくことが未来に繋がるのだと、そう感じさせてくれる。

停電で真っ暗になり、何も動いていない静かな街の上で光る星だけがとても輝いていて、少し悲しくなったことを思い出して、また泣いた。

 

M5 アニマロッサ

3曲飛ばしが改めて最高だと思った流れ。10年ぶりくらいじゃない??!??どうして普段やらないんだ……!!めちゃくちゃカッコ良かった!!!!モニターには、漫画のコマ風に加工されたモノクロの映像が流れていて、動画部分はリアルタイムのステージを映したもの、静止画部分は今までのライブシーンの写真が使われていて、とても懐かしく感じた。どちらかというと漫画の雰囲気がタイアップされたBLEACHではなく、ジョジョ風なのが気になりはしたが非常に粋な映像だったと思う。

 

M6 ギフト

3曲飛ばしでこれも入るのが何気にすごい。ギフトはライブで聴く頻度が高い気もするが、今回はなんとイントロをソロ回しするという新鮮なアレンジを組み込んできて、ポルノは本当に既存曲の魅せ方がうまいというか、飽きさせないなと思った。歌詞はまためちゃくちゃになってはいたものの(笑)、「押しつけがましくない元気が出る曲」というポジション的にギフトは本当にちょうどいいなと思うし、心の清涼剤的な、いつ聴いても涙が自然とこぼれてしまう稀有な曲であるなと感じる。

 

MC②

昭「え~~~今回のライブはここまで、『3曲ずつ飛ばして』過去の曲をやっていってるんじゃけども。この曲も、久しぶりにやるんじゃないかな。雨の日だけども、このちょっと秋めいてきた今にぴったりの曲じゃないかなと思います。聴いて下さい、『Winding Road』。」

 

M7 Winding Road

この雨の中演奏することを始めから考えられていたかのような選曲。もちろんそんなことは考えてなかった(むしろ快晴であることが誰しも望んでいた)だろうけど、雨の中でWinding Roadを聴くことなんて今後間違ってもないような気がするし、あえてこう言ってしまうけど、天候も含め非常に情緒あふれる素晴らしいステージだった。昭仁が当時苦戦していたクロマチックハーモニカも、少しアレンジを加えて完璧なパフォーマンスだったし、私はCDのミックスが非常に嫌いなのでやっぱり生のクリアな歌声で聴くべき曲だと思った。

 

M8 ROLL

CDジャケットが映った時既にギターを持っていたので、ネオメロではないのだなとわかったけど、しまなみロマンスポルノで聴くのはROLLで大正解だった。ひんやりとした秋の始まりの空気と相俟って、切なくもあたたかい曲調とマッチしていた。生で聴く「恐れてたんだ」は、全ての音が消え昭仁の声だけになるので全神経を集中させて聴くことに意味があるのだけど、今回はとても熱が入った濁点交じりの力強さに圧倒された。

ライビュ映像では、曲の間に入っている「カァン!」という音が、シーケンスではなくnang-chang氏によって手打ちされていることがわかりなんだか興奮した。

 

MC③

昭「予想以上じゃわ……!!予想以上に、地元でライブをやるってことがこんなに楽しいんじゃね!!そう思いませんか?晴一さん!!」

晴「いや思ってるよ?(笑)まぁ~~、島を出た時……じゅう…25年前か。25年前に島から出てきた時は、何にもないところじゃと思うとったけれども、こうして帰ってくると、やっぱりたまらないよね。」

昭「わしらもこうして20年近く活動してきて、まぁ曲もそれなりに出したけれども、やっぱりこう、ファンの皆さんが愛してくれて、育ててくれた曲っていうのがある。この曲も、皆さんに長く愛されて育った曲です。聴いてください。『愛が呼ぶほうへ』」

 

M9 愛が呼ぶほうへ

実は、悔しくも2日目が中止となってしまったため、本来の企画であった「因島高校の生徒たちとの合唱」が、日の目を見ることなく頓挫してしまったことが、後日放送されたドキュメンタリー「SONGS」の中で明らかにされた。時間を割いて練習してくれた高校生の皆の前で中止を発表し、それなりに長い間ファンをやっている中でも、今まで見たことがないような苦渋の表情と、初めての涙を見せた二人。それだけで、ポルノの二人がどのような思いでこのライブを、この企画を進めてきたか、2人を好きで見て来た人にとっては痛すぎるほど伝わってきたと思う。いつかこのやり場のない悲しみが報われてほしいと、本当に心から思っていた。

しかしその機会は思いがけずすぐに訪れることとなった。このライブの実質リベンジ企画である映画館でのライブビューイング、当日の中継映像で映し出された因島市民会館の中には、なんと因島高校の生徒たちが待機していたのだ。

あの日聴けなかった歌声。見られなかった光景。それらを目撃した瞬間、涙が止まらなかった。「愛が呼ぶほうへ」とは、恋愛などの小さな枠にとらわれない、もっと広く深い愛情の歌だと思っている。ポルノの2人が地元を元気にしたい、支えたいという気持ち、高校生のみんなが力を合わせて歌を完成させようとしてくれた気持ち、ファンが、嬉しそうな2人の姿を見て涙する気持ち、映画館にあふれる拍手、一際目立っていた「因高一」のポルノファンのあの子の笑顔、生徒会長さんの言葉(新田さんは本当に素晴らしい。もちろん他の生徒の方々も)。

たくさんのあふれる「愛」を我々は目撃したのだ。

そして、この企画を目の当たりにして改めて、「ずっとポルノグラフィティのファンでいて良かった。」と心から感じた。

 

M10 Mugen

雰囲気も一転し、ドンドンタン!というリズムに合わせて、コーレスタイム。ここから雨も激しさを増し、それを物ともせず盛り上がるステージと相俟って会場のテンションはおかしな方向に振り切れ始める。花道を縦横無尽に駆け回る昭仁の体力と全くぶれない歌声は本当にすごい。いつか何m走りながら歌ったら息切れするのかやってみてほしいくらいだ。Mugenで岡野氏がよくやっている「自分の両手を合わせてみても 僕の悲しみが行き交うだけで それは祈りの姿に似ていた」という部分で、本当に祈るように両手でマイクを持つのが大好きなんだけど、今回それに加えて跪いていたのが本当にCOOL!!!!!だったのだ。けれど、立ち上がった瞬間、白いズボンの膝が真っ黒になっていて、うーん、そういう所が昭仁だよなぁ、と思って笑ってしまった。最後に、駆け回ったせいでびしょびしょになったのを、お前のせいだぞ!とでも言いたげに天を睨みながら指さしていたのがカッコ良かった。

 

M11 サボテン

雨が降り続くステージで「何処に行くの?こんな雨の中 どんな言葉待ってるの?」と始まるサボテン。まるでこの日のために用意されたのかと思うほど雰囲気にマッチしていた。アミュフェスでは「雨」というコンセプトの中に意図的に組み込まれていたものの、まさか本当に雨に打たれながら聴くことになるとは。貴重な経験として胸に残っていくだろうな~と思う。最後のスキャットもまた新しくて、後奏に花を添えていた。

 

 

昭「さあ!!!!いよいよ!!!時計の針は1999年9月8日に戻ります。わしらは19年前の今日!!!!この曲でデビューしました!!!!!!」

 

M12 アポロ

最初のサビをたっぷりためるスタイル!!満を持してやってきたデビュー曲。最近特に思うんだけど、19年前の曲なのに未だに盛り上がるどころか、どこでやっても知らない人がいないってくらい熱気に包まれるのが本当にすごいと思う。むしろ近未来感すら感じるこんなパンチのある曲を、まだ実績も何もないこれからデビューするバンドに、ポルノに与えてくれた元プロデューサーの本間さんの嗅覚というか才覚は計り知れないものなんだろうと感じる。そしてそれをキー下げもせずに高らかに歌い上げる岡野氏の力強さよ。この曲があることで、色あせずに「昔から今へ」繋がっているということをアポロは強く思わせてくれる。本当にカッコ良かった。

 

昭「しまなみロマンスポルノ!!!!18!!!Deep Breath!!!みんなは、深呼吸できとるか??!??思いっきり、深呼吸して帰れよ~~~~~!!!!」

 

M13 ブレス

アポロの後奏の時点で、今まで遡っていたジャケットが一気にまた巻き戻り、最新曲の「ブレス」のジャケットが映し出される。

ブレスは、本当にもう色々な気持ちがあふれてきて、イントロからドバドバ泣いてしまった。ポケモンにタイアップされたという個人的に超ビッグイベントがあり、映画も非常におもしろく泣けてしまったのを思い出したし、曲自体も本当に、第2のギフトと呼べるような名曲で、しまなみの空気にも合っていて聴いてて幸せな気持ちであふれた。北海道から諦めないで広島まで来てこの曲が聴けて本当に良かったと思った。ラストのコーラスのところでは、無数のシャボン玉が発射され、夢のような雲の中のようなふわふわした気持ちになった。

 

 

曲が終わると、波の音が聴こえてきた。ふとモニターに目をやると、車内からビデオカメラを回しているかのような映像が映っている。

「今日は良い天気ですね~、お、見えてきましたよ!あれが因島大橋で~す。この橋はね、昔の人たちにとっての自慢でした。」

誰かがナレーションをしているぞ的な雰囲気だったけど、聴けばすぐにわかる、声の主は昭仁。

「ここが青影トンネルですね~、狭いよ~こわいよ~、ここをね、昔はよく自転車で…あっ今もおりますけどね、排気ガスがすごくてちょっと煙いんじゃけどもね、通っていました。」

「ちょっと降りてみましょうか。はい、最後に着いたのがここ、折古之浜ですね~。昔はここも、海水浴場的なビーチになっていて、海の家的なね、にぎわっていたんですよ。子どもの頃は、その浜辺の様子をみて、いつもと違う海を見ているとなんだか都会的な感じがしました。波の音がいいですね。では、海の姿を映しながら、撮影していたのはぼく!岡野昭仁でした~。えー現在9月7日、今日はこのあたりで、お別れしたいと思います。みんな今頃、ライブで盛り上がっているのかな?大きい声で歌ったりしているのかな?」

 

映像が終わると、メインステージには真っ白なスモークが赤やピンクのライトに照らされている。妖しげなメロディとラテンのリズム、そして「折古之浜」……!

 

M14 狼

ぜひともしまなみロマンスポルノでやってほしかった曲ではあったけど、ライブで聴くと本当にカッコよすぎた!!しかし、スモークが出たは良いものの、それが全く消えず(雨のせいだったらしい)イントロからAメロあたりまでモニターも何もかも真っ白になってしまうという事態に。でも真っ白のスモークの中から昭仁の声とイントロだけが聴こえてくるというのも、中々幻想的で妖しい雰囲気が良かった気がする。

「なんも見えーーん!!!」という昭仁の声が響くなか、二人はトロッコに乗って客席の両側から出てきていた(私がいた方からは始め昭仁が出てきた)。テンションが上がりまくっていたらしく、しょっぱなから歌詞を盛大に間違えたり(ライビュでは、渋い顔をする晴一が映っていた)、間奏で謎のステップを踏むなどしていた。

 

M15 Century Lovers

そのままの勢いでCentury Loversへ。私はBefore Century 自体が久々だったので、違う曲になったらどうしよう……と思っていたけどそのままセンラバで嬉しかった。そして何年かぶりに昭仁のあのパフォーマンスをみた。途中で交差してトロッコでやってきた晴一も物凄く楽しそうだったのが印象的。楽しそうにわーいわーいしている晴一に対して「リフを弾くんだよリフを!!」と昭仁に言われるほど楽しそうだった。しまなみロマンスポルノは、全体を通して常に二人がめちゃくちゃ楽しそうな顔を見せてくれていたのが本当によかったと思うし、ふるさとのライブが心から楽しいんだなってことが伝わってきてあたたかな気持ちになった。

曲の中盤から終わりに差し掛かり、ステージの近くに戻る途中で昭仁が「あれ?ここからどうするんじゃったっけ?わし段取り忘れてしもうた!!」とらしからぬ発言を。「ほんまに忘れてしもうた!あ、ここで紹介するのか!皆さん!ステージをご覧下さい!!」と言われるがままに見たステージ上に現れていたのは、広島県の各地のあらゆるご当地ゆるキャラ達。中でも『ヒロシマイケル』がお気に入りだった模様の昭仁、爆笑していた。

 

M16 ミュージック・アワー

まだまだぶちかますぞ!!と、ゆるキャラ達と一緒に変な躍りの時間。ミュージック・アワーは、どんなライブでもハッピーになれるし、どうしても頭のタガが外れる音がする。ライビュでは、高校生達が楽しそうに盛り上がってくれていたのを見て、ほっこりした。「客席にいる生徒達を、全員盛り上げたり前に出てこさせるのは難しいけど、必死になってしまう」と卒業サプライズライブの時に言っていた気がするが、画面に映った顔はみんな笑っていた。

 

M17 Aokage

ポルノの数ある広島(因島)を歌った曲の中でも、特にその風景や過去の思い出などが色濃く描かれている1曲。ステージに二人だけが残り、「当時因島で過ごした18年間を詰め込んだ」と、ギターセッションで演奏された。素朴で可愛らしいストーリーを歌う昭仁と、優しいギターを奏でる晴一。この二人が、そしてTamaさんが島で出会ったからこそ生まれたのがポルノグラフィティであり、私たちは当時の少年達が見た景色のなかで音楽を聴いている。

広島県というところは、ポルノファン、特に二人のキャラクターや人柄まで含めたファンにとっては非常に身近に感じる土地であり、私にとっては行ったこともないのに生活の中に根付いていて妙に親近感を覚える場所である。それは二人が広島を愛していること、誇りに思っていることを知っているから、だからこそ、広島でライブを観たかったし、このロマンスポルノが決まったときは絶対に行こうと思っていた。

その矢先に、平成30年7月豪雨が起こり、テレビでは連日、聞き覚えのあるあたたかな方言を話す人々が傷つき、悲しんでいる様子が映し出されていた。私はそれを見て、他人事とは思えなかったし、予想以上に心が痛んでいることに気付いた。二人が全額寄付という形でライブを行うということを決めたとき、本当に力になりたいと思った。結果的に、まさか直前になって自分が「被災」をリアルに感じることになるとは思いもしなかったけれど、全く別の土地でも、復興へと向かう姿を見て、今は自分のことで精一杯でも、いつか元通りになる。そう信じようと思った。幸い、これを書いている今は特に生活に支障はないが、しばらくは仕事をしている最中に急に涙が出そうになることもままあった。怖かった気持ちとか、心細さとか、不安だとかをいっぺんに感じてしまった2日間だったけれど、ポルノのライブは束の間、そういうネガティブな気持ちを忘れさせてくれる。生きる元気をくれる。それはいつも感じていることだけれど、いつも以上に心に響くライブだった。

ライブビューイングでは、市民会館の外に出て、夕暮れの海に浮かぶ島々が見える景色の中での演奏だった。それはあの日本当は二人が見せたかった景色でもあり、私が見るはずだった景色でもあった。いつかまた、広島や因島にちゃんと自分の足で訪れたいと思う。

 

☆邪険にしないで

ライブビューイングの話と混ぜて書いているので、ここにライビュ限定の1曲を挟まさせてもらう。

Aokageの後にもう1曲、広島にまつわる曲を演奏します、とチョイスされたのがこれ。

昭「わしらのこの、広島弁というよりかは、備後弁っていうのかな?岡山寄りの言葉じゃけども、今テレビで千鳥さんがよく言うてるよね。この方言、お国言葉もわしらの誇りじゃけ、それを使った曲を聴いてもらいたいと思います。『邪険にしないで』という曲です」

この曲は二人とキーボードの康兵さんで演奏され、綺麗なピアノのイントロが始まった………と思いきや、突然昭仁の「あっちょっと待って!」という声で制止された。何かトラブルが?!と思ったが「(彼を)紹介してなかったから。宗本康兵くんです。ではどうぞ!」とものすごく自由なMCをされてしまい映画館の客は爆笑。もちろんこういう所も愛される所以。島ののんびりした空気とマッチしてなんだかほっこりしてしまった。

因島の景色は刻一刻と変わり、夕闇が近づいていた。遠くから聴こえる祭り囃子の音に、あの日会場へ行けなかったひとも、晴れた姿を見ることができなかった人も、彼らのふるさとに思いを馳せることができた。

 

M18 そらいろ

ライブ会場でも演奏されたこの曲だが、MCはライビュの時の物を記しておく。

昭「ちょうど12年くらい前かな。因島の幼馴染みから電話がかかってきたんよ。それも深夜に。『お前、最近どうしよんな?』って言われて、いやこんな深夜に電話かけてきて、お前がどうしよんな、と思うたけども、『お前、仕事は大変なんか?そういう業界じゃけ、辛かろう?』と言われたんですね。そこでわしは能天気なもんじゃから、『まぁ、好きなこと仕事にしよるけぇ、楽しくやってるよ』と答えたんですよ。そしたら『そっか……。それ聞いて、なんかすっきりしたわ!』って友達が言ったんですよ。実はその友達は、仕事の悩みが多すぎて、落ち込んでたと。でもそんな気持ちのまま帰れんけぇ、家族にそんな姿見せられんけぇ、まだ車の中におる言うんよ。そこでわしが、『そうじゃね、辛いこともあるよ。しんどいしんどい。でもまぁ、お互い頑張っていこうや!』みたいなことを言うと思っとったらしいんじゃけども、わしが楽しいよと言ったことで、逆に吹っ切れたわ!って言ってくれて。もっと、自分も今の仕事が好きになれるくらい、頑張ってみようかなと思えたらしいんです。そんな友達からの電話があって、この曲は作られたんじゃけども。田舎の友達って、いつまでもこう、張り合ってくるみたいな感じせん?お前は今何しよるん、男として成長しとるんか!みたいな」

晴「そうね、なんていうかこう、ずっと同じラインにいるというか、離れててもお前はどうなん?って気にかけてくる感じね。わかるよ。」

昭「今きっと、(因島高校の)みんなにも、そういう仲間がここに集まっていると思う。いつか島を出て離れ離れになる人がいたとしても、地元の仲間っていうのはいつまでも大切な繋がりになると思います。」

 

私はずっと『光の中で 夢を見ていた』のは、岡野氏自身のことだとばかり思っていた。まさか、別視点の主人公がいたとは。だけど、この「そらいろ」という曲は、二人のどちらの視点からでも同じに見える、お互いに、ふるさとの友人を想いあっている曲なんだと思う。こういう、岡野氏の少し天然で飾り気のない、真っ直ぐな人柄を感じさせるエピソードが私は大好きだ。

『知らないうちに なにか背負ってるものができるなんて』というのも、家族や仕事のことで悩んでいたご友人、そして、バンドのフロントマンとしてパフォーマンスをする岡野氏。そして、この楽曲が出た10年前から比べて、はるか大人になってしまった私たち。フィクションの多いポルノの歌詞だが、よりリアルに迫ることで隣に寄り添うような力強さを感じさせるものもある。

途中、バックモニターの映像には、まだ痛々しく災害の爪痕が残る様子が映し出された。

『明日をむかえる不安と戦いながら 夜明けを待ったこともある』

震災があってもなくても、誰しもが持ったことのある気持ちを歌う。岡野氏の書く歌詞はどうしてこんなにもあたたかく胸に響くのだろう。

しまなみの空に響く「カモン エビバディ」というコーラスは、「おかえり」とも「ようこそ」とも「また来てね」とも聴こえたのだった。

 

M19 ハネウマライダー

雰囲気が一転し、しまなみテレビではおなじみの「はっさくメガネ」による機内アナウンスのようなものが流れる。お手元の風船をお持ち下さい……?しまった!私はすっかり忘れてしまっており、大慌てで準備する。カウントダウンに合わせて、観客が一斉に赤と白の風船を飛ばす!

雨のせいですでにタオルはしっとりと濡れてしまっていたものの、少し重くなったタオルをいつものように元気よく回す。曇り空を吹き飛ばすかのような、熱く爽やかな演奏だった。

ライビュでは、高校生たちがライブタオル……ではなく、白い手ぬぐいを持っていて、もう抱きしめたくなるくらい素朴で愛しかった。だけど、元気よく自前のライブタオルを振り回し、ライブTシャツとキャップに身を包んでいた子もまた、愛しくてたまらなかった。

 

演奏が終わった後、またMCが挟まれた。今回は、デビュー前の思い出話。

東京に来る前、大阪の通称「城天」でストリートライブなどを行っていたポルノグラフィティ。当時は立派なステージなどなく、自前の衣装と機材だけでライブを行っていたのだが、当時お世話になっていたスタッフの方が、少しでも見栄えのいいステージらしくしようと、ビールケースを積み上げた特設簡易ステージを準備してくれて、その上でライブをしていたと。今回、広島に帰ってきて、初心を思い出すという意味で、特別にそれを再現した「ビールケースステージ」の上でライブをすると言う。

ポルノの2人だけが花道を通り、客席の真ん中へ。

客の中を埋もれるような形で進んでいくことになったのを気にしてか、

昭「すいませんね!!小さいもので!!170センチ前後しかないもんで!!」と両手をひらひらさせながらしきりにアピールして歩く昭仁と、その後ろを悠々と歩く177センチの晴一がやけに面白かった。

昭「では聴いて下さい。演奏する曲は、アゲハ蝶です。」

 

M20 アゲハ蝶

ライブビューイングでは、こんなことも言っていた。

昭「島を出て、大阪に来て、東京に行くんだ!って、当時にとっては夢物語みたいなもんで。」

晴「当時のバンドの実力としては、本当にどのレベルを見ても『E』ってつけられるくらいのもんじゃったけども、『いつか大阪城ホールで演奏するんだ』ってことだけは、リアルに頭の中に描いてあったりね。」

昭「『勘違い』って項目だけは、Sクラスだったかもしれないね(笑)。でも、その勘違いというか、自信だけが大きなエネルギーになっていたことは確かだから、それが今、気付けば19年も続いて、こうして地元でライブを開けるまでになりました。」

 

『高校の学園祭のライブで歓声を貰ってからが、大いなる勘違いの連続だった』と二人はよく言う。

だけど、何か大きなことを始める時、動き出さなければならないとき、「もしかして、いけるんじゃないか?」と思うことは、非常に大切なことだと思う。

始まりは例え勘違いだったとしても、それが私の人生において最高の出会いをもたらしてくれたのだから、当時の二人に「自信を持ち続けていてくれてありがとう」と伝えたい。求めてくれるから続けられる、そう言ってくれるならいつまでも求め続けたい。雨の中でアゲハ蝶を聴きながらこの幸せは勘違いではないと強く噛みしめていた。

 

メンバー紹介が入り、アンコール無しで最後の曲へ。

 

M21 ジレンマ

「『ありがとう』という言葉、本当にそれしかない」と、始めから終わりにかけてしきりに感謝の言葉を口にしていた2人。それはこちらこそ言いたい言葉だった。

昭「こんな遠いところまで来てくれて本当にありがとう。だからこそ!!!全部出しきって帰らにゃいけん!!!」

その言葉通り、今日ここに来られたことを噛みしめて、跳んで、歌って、叫んだ。結局最後まで止まなかった雨の中、客席は半狂乱になっていつもより爆発的なテンションを感じた。これがロマンスポルノ。お祭り騒ぎとはこういうことか、とロマポル自体に初めて参加する私はひしひしと感じていた。

全21曲、しまなみロマンスポルノの「1日目」は大盛況のうちに幕を閉じた。

「明日は雨がやむといいね」

口々にそうつぶやく人の群れがあった。

 

開催予定だった2日目。

豪雨災害の復興のために開催されたライブが、無情にも雨のため、中止となった。会場近くも含め、豪雨警報、土砂災害の恐れがあると発令されたのだ。

遠くから来た人もいただろう。2日目だけ参加するつもりの人もいただろう。既に会場に集まっている多くの人たちも、中止の発表時には一時騒然となった。しかし、降りやまない雨の中、どこか「仕方ないよな」という空気が流れる方が早かったように感じる。万が一、開催したとして客も演者も安全が保障されているわけではない。

開場時間ギリギリになってからの発表。それはポルノチーム全員が悩んだ時間だったと思う。想像もつかないほどの苦渋の決断。二人の人柄を知っているからこそ、このライブに懸ける想いが伝わるからこそ、それでも客の案じた「中止」という決断に、優しさを感じられて、なおさら切なかった。ライブに参加できなかった人や、二人やスタッフの気持ちを考えれば考えるほど、やるせなく、辛かった。

 

正直に言うと、現地の運営や誘導等は若干の不慣れが目立ってしまい、フラストレーションが起きていなかったと言えば嘘になる。このような大規模なイベントの開催自体が初めてで、キャパオーバーを起こしていることがわかったし、天候も含め仕方のない部分もあっただろうけど、どうしても不満を体感している人も多かったと思う。それを感じてか、ツイッターをやっている晴一が自ら「#しまなみ掲示板」というタグを作り、『明日来る人へのアドバイス、運営側への希望(全部改善できるわけではないかもですが)情報共有として』と、次の日の開催を少しでもより気持ちのよいものにしようと働きかけていた。きっとそれを基に反省会がなされ、できるだけ訪れた人に楽しんで帰ってもらいたいと様々な点を変更していたのが翌日はわかったし、目に見えてスムーズになっている部分もあった。

「ライブは生き物」とは言うし、「この地球に住んでいる」とはいえ。

本当に、2日目も無事開催できることが誰しもの望みだったと思う。多くの無念を残し、幻のような2018年9月8日のみのしまなみロマンスポルノは終了した。

 

しかし、その心にあいた穴をすぐに埋めてくれたのが、「しまなみライブビューイング」だった。

正直、ここまですべてをカバーしてくれるとは思ってなかったし、予想以上の素晴らしい映像とライブ中継だった。

当日時間が押したこともあり、できなかった曲を何曲かスタジオライブでやるのかな、くらいの感覚だったのだが

・記録用じゃないから期待しないでね、と言われていたモニター映像⇒DVD収録映像かのようなアングルと演出がちゃんとわかるようなカメラワーク

・無観客ライブを中継と告知⇒因島高校生を招待(「一般は」無観客という意味だった)

・できなかった企画のリベンジ(趣旨説明までしっかりとされていた)

・当日見られなかった晴れた因島の映像と共に行われるアコースティック

・参加者にはライブ当日に発射された特効銀テープのストラップをプレゼント

・休日に参加できない人のために平日ディレイビューイングの開催

完全に、ただのやり直しではない、120%になって返ってきたようなものだった。

ようやく、このライブビューイングでしまなみロマンスポルノは完成したと思う。あの日のやるせない気持ちはどこかに飛んでいってしまった。

晴「当日来れなかったのに更にお金を払って観に来てくれとるわけでしょ?4000円……ジュラシックパーク2回も見れちゃうよ。」

昭「ありがたいことですよ本当に。『返金しなくていいですから、そのお金を寄付にあててください』って言ってくれる問合せもたくさん来たみたいで、本当に、なんて素晴らしいファンの方に囲まれてるんだろうと思います。ありがとうございます」

正直4000円でも安いくらいなのでは?と思うくらい素晴らしい内容だった。このライブビューイングの成功は、ファンが求めるだけでは実現しなかったと感じる。ポルノグラフィティが地元から愛されているから。協力し、支えたいと思うスタッフがついていてくれるから。それだけの魅力が、ポルノグラフィティには絶対にある。

優しくて、あたたかくて、素朴なんだけども力強く、真っ直ぐで、何よりカッコいい。

しまなみロマンスポルノには、ポルノの持つそんな魅力がギュッと詰まっていた。

本当にポルノグラフィティのファンで良かったと、これからもきっと思い続けるだろう。そう思わざるを得ないだろう。

 

しかし次のツアーでは、多面体ガラスのようにまた違った一面を見せてくれるはずだ。もしこのライブビューイングで初めてポルノを観た人は、驚くような楽曲がまだまだ隠されているので、興味があればぜひ聴いてみてほしい。

 

スタッフロールの「Special Thanks」の本当に最後に添えられていた一文。

 

 

「And people who giving PORNOGRAFFITTI love.」

 

 

これからもずっと愛を送り続けたいと思います。

 

 

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【映画ネタバレ有】「みんなの物語」の主題歌としての「ブレス」歌詞解釈

「ブレス」の発売から早1ヶ月、「みんなの物語」からはそれ以上経ってしまいましたが、ようやく感想をまとめようと思います。

 

私は「みんなの物語」を映画館で3回見たのですが(こんなに観る予定ではなかった)、観れば観るほど面白い場所が見つかり、そして聴けば聴くほどブレスは素晴らしい曲だと気付かされる。

 

ブレスについて既にたくさんの感想を書かれてる方がいるので、私は曲自体の感想ではなく、「劇場版ポケットモンスター みんなの物語」の主題歌としてあるブレスの歌詞について少し考えてみました。

もちろんポルノの曲としても近年あまりなかった「ギフト」の系統で、それに匹敵する名曲だと思っていますが、いかにこの曲が映画に寄り添っているかをフューチャーしてみたいと思ったので。

なので映画を観た人向けの文章になっていることをご了承ください。

 

1. ただの「応援ソング」ではない

ポジティブな言葉で溢れているヒットチャート

頼んでもないのにやたら背中を押す

ポケットモンスターというコンテンツは、現在メインターゲットは一応子どもたちということで一貫しているが、子どもの頃から見ていた大人、子どもを連れて行くポケモンを通って来なかった親たちもいる。およそ子ども向け作品の主題歌にしては尖りすぎているこの歌詞こそ、「ただのポップソングにしたくない」という趣旨の現れ。

君はもう十分 頑張っているのだけど

知らない間に急かされてる 何か変えろと迫られ

「がんばれがんばれ」と言うだけのメッセージソングに対してのアンチテーゼとも言えるし、本作「みんなの物語」は、変わりたくても変われない、小さな苦悩を持った人が中心となって話が進んでいく。

 

見栄を張るためにウソをつき続ける男、カガチ。

才能があるのに人見知りで気弱すぎる青年、トリト。

走ることを恐れ一歩踏み出せない女子高生、リサ。

失う悲しみを背負いポケモンを毛嫌いする老人、ヒスイ。

そして、ゼラオラの存在を守るため一人奮闘する少女、ラルゴ。

 

老若男女、それぞれ様々なテーマを抱えて、それをどう乗り越えていくのか。

誰しもが持っている「負」の部分に対し、次の歌詞はこう問うている。

 

今のままじゃダメかい? 未来は早足でなきゃ

たどり着けないもんかい?  ネガティブだって君の大事なカケラ

壮大な旅の途中さ

 

 ここで気に留めたいのが「今のままじゃダメかい?」と問いかけ形式であること。

「今のままでいいよ」とは決して言っていない。ダメかどうか、進むか止まるかは己で決めろ。そういうメッセージが込められているように感じる。

ネガティブな部分を肯定し、その上でそれを強みに変えるのか、または向き合って立ち向かうのか、それぞれの答えが映画の中でも見えてくる。そして自分にとってはネガティブな部分が他人に良い影響を与えることだってあるのだ。

また、「旅」というフレーズも、ポルノは良く使いがちだけどもポケットモンスターには欠かせないキーワードになっていて、ファンとしては素敵なエッセンスになっていると感じる。

 

2.「ありのまま」であることの難しさ

 

サビはこのようなフレーズで始まる。

ありのまま 君のままでいいんじゃない カッコつけずに声にすれば響いていく

聞いたことあるような名言に 知らない間にすり替わらないうちに

名曲にはならなくても たったひとつのyour song

 

 

作中の中でも、一際「ありのまま」を体現している人物がいる。

それが、ポケットモンスターの主人公サトシである。

しかし今回の物語においてのサトシは、絶対的なヒーローめいた存在ではなく、あくまで一人の旅人としてフウラシティに現れた一人の少年、という位置づけだった。

そのサトシの真っ直ぐな気持ち、真っ直ぐな言葉が、人々の心を動かしていく。

 

「ゲットだぜ!」も「キミに決めた!」も、『聞いたことあるような名言』である。

しかし、それは本来サトシだけの言葉。サトシが言うから響くのである。

どんな名言も格言も元は誰かのつぶやきだった。

そこにどれだけオリジナルがあるか。「自分」という要素がどれだけ入っているか。他人の言葉を借りずに自分の言葉で、正直に伝えることは案外難しい。

それは例えば、リツイートやネットで拡散することで簡単に自分の気持ちを代弁してもらったかのような気分になれる現代だからこそ、子ども達に響いてほしいメッセージでもあるように私は感じた。

 

そして『名曲にはならなくても』という部分。

いくら自分の言葉で完成させても、決して誰かに必ず伝わるわけではないかもしれない、だけど、誰かの言葉を真似しているだけでは何も変わらない。

例えば本作におけるトリトの発表。あれをカガチに任せていたら絶対に成功したと言えるのだろうか? 

格好が悪くたっていいから、自分の言葉で紡ぐことが大切なのだと私は思う。

 

今作でサトシが新たに放った「ポケモンパワーだ!」という言葉。

思わずリサも「何よポケモンパワーって…」と吹き出してしまうような、決してカッコいいとは言えないそこはかとなくダサい台詞も『カッコつけずに』サトシが言うから真っ直ぐに届く。「ポケモンと一緒なら、なんだってできる、力が湧いてくるんだ」と本気で思っているからこそ、人々の心を動かしたのだ。

 

少し話は逸れるが、私は「ありのまま 君のまま」というフレーズを聞いて、サトシの手持ちポケモンであるピカチュウ、そしてかつて仲間であったフシギダネ、現在手持ちに加えているイワンコルガルガン)のことを思い出した。

「進化したくない」「様々な進化先がある」という、ポケモンが持つ願い。

同じ種類のポケモンにだって個性がある。それらを肯定して丸ごと愛してあげられるのが、良きトレーナー、良きパートナー。

アニメのポケモンをずっと見てきた自分にとって、数々のエピソードを思い起こさせるフレーズだった。

 

3.自分の足で進むことの大切さ

気分次第で行こう 未来はただそこにあって

君のこと待ってる 小難しい条件 つけたりはしない

迎えにも来ないけど

「未来は向こうからやってくるわけではない」という、新藤晴一が常に示している考えがここに大きく表れている。

誰かが運んでくれるわけでもない。未来へ進むのは自分の力。自分の意志。

「自分のことは自分でなんとかしろ」というのが大きな主張だけれど、その気持ちをそっと後押ししてくれる歌詞がある。

ブレスは応援歌ではなく、歩き出せるようにそっと風を吹かせるだけの曲なのだ。

「未来へ行こう」ではなく「未来が待っている」。

そこにどうやって辿り着くかは人それぞれなのである。

 

2番サビもまた尖った言葉から始まる。

簡単に語るんじゃない 夢を わかろうとしない 他人がほら笑っている

簡単に重ねるんじゃない 君を すぐに変わっていくヒットチャートになんか

君は君のままでずっと 行くんだから Far away

これもまた、夢多き少年少女には厳しいフレーズが並んでいる。

ただ勘違いしてはいけないのは、冒頭でこうも言っていること。

カッコつけずに声にすれば響いていく

夢を語るなとは言っていない。夢を語ることは恥ずべきことではないということ。

自分の中にあるものに嘘をついて薄っぺらなものにしないように。

カッコつけずに大きな声で夢を語る人物と言えば。

 

『夢はポケモンマスターになること!』

 

実はポケットモンスターという作品において「ポケモンマスター」という職は一切登場していない。あくまでサトシの造語であり、実の所サトシにもまだ明確な役割などはつかめていない描写も見られる。

ただ、そこには確固たるサトシの意志があり、誰かの言葉を借りているわけでもない。

 

君は君のままでずっと行くんだから

このフレーズも、優しい言葉のようでありながら、厳しい現実味を含んでいる。

改めて晴一の映画に対するコメントを見てみたい。

人間も、ポケモンたちの’’進化’’みたいに、劇的に姿や形を変えられたらいいのだけど、そうもいかず今の自分を奮い立たせるしかない。

「自分」は「自分」でしかなく、それ以外の何物にもなれない。

ただそれを嘆くのではなく、受け入れて共に歩むこと。

それが次のフレーズでも繰り返し主張されている。

少年には遠回りする時間が与えられ

老人には近道をする知恵が授けられて

どちらかを笑うことなかれ 羨むことなかれ

それぞれの道がある 誰も君の道は行けない

この場合、『少年』とは「未熟な者」のメタファーである。

例えばゼラオラを守ろうとした少女ラルゴも、幼い知恵で解決策を見出すのに精一杯で、聖火を盗み、結果街や人に多大な迷惑をかけてしまう。

この映画の登場人物は、老若男女問わず誰しもが遠回りをしてしまっていた。

例えば、老女であるヒスイが大切な存在であるブルーを失った悲しみから、二度とポケモンには関わらないという結論に達してしまったように。

ただ、その遠回りをしたからこそもたらされた出会い、迷っていた者が惹きあって起こした力が随所に見られた。今回のストーリーは、群像劇ものとしてもかなり秀逸に綺麗に伏線などが回収されていくので、非常にわかりやすいし面白かった。

めずらしく「人」にフューチャーされている話でもあるので、より自分を重ねられる人が見る側の気持ちで変わってくるのではないかなと思った。

 

4.「君」と「みんな」

 

「ありのまま 君のまま」

「君は君のまま」

「誰も君の道は行けない」

ここまで、「みんなの物語」なのに、やたら『君』というフレーズが多いことに気付く。

しかし、ラストの展開でそれは大きく変わっていく。

 

メロディは音符と休符が作る ブレスのできない歌は誰も歌えやしない

歌える音符の長さは人それぞれ。それぞれのタイミングで呼吸をしないと息が苦しくなってしまう。それは人生における休息も同じ意味を持つ。

ここで、初めて『誰も』という、全体に遡及する言葉が出てくる。

更に歌詞はこう続く。

晴れた日も雨の日もあるように 朝と夜が今日も巡ってくように

出会いとさよなら繰り返す 旅人のように

「晴れと雨」も、「朝と夜」も、「出会いと別れ」も、『君』だけに訪れるものではなく、『みんな』に訪れるもの。

『君』も『みんな』のうちの一人であり、そして『みんな』はたくさんの『君』が集まってできているもの。

人はそれぞれ人生と言う名の旅をしている旅人であり、その旅人が出会って生まれた物語が「みんなの物語」であると私は感じた。

 

ポルノの別の曲、「音のない森」にもこんなフレーズがある。

旅は未来と言う名の終わりないものだった

気がつけばそこにいくつもの足跡 誰もが通りゆく場所なんだろう

迎えには来ない未来へ歩き出すとき、悩んで立ち止まることもある。

見渡せば、同じように悩み急かされ、変わろうとしている人がいる。

そして人々が暮らす世界には「ポケモン」という、様々な個性を持った生き物がいる。

小さな出会いが大きな力になり、それぞれが自分の意志とポケモンの力で成長していく。「みんなの物語」とはそういう話だった。

 

「ブレス」とは、背中を押すそよ風であり、人生の呼吸であり、生命の息吹でもあるというトリプルミーニング。そして、私はさらにスペルは違うが「恵み」という意味も込めて良いのではないかと感じた。

ルギアから贈られる「恵み」の「風」を受け取り生きる「命」。舌を巻くタイトルである。

 

そして最後のコーラス。昭仁の声に混ざり大勢の人が加わり壮大なコーラスになったあと、フッと昭仁の声だけになり終わる。

この場所と、最後のエンドロールでサトシが一人になるシーンがシンクロしているのだ。

 

実は、音楽ナタリーさんの記事(https://natalie.mu/music/pp/pornograffitti04)において、映画のスタッフ側から「エンドロールのアニメは曲を聴いてから描きたい」という要望があったという話が出ている。

 

最後の部分だけでなく、例えば「ありのまま 君のままでいいんじゃない」という歌詞で、自分で発表に臨むトリトと見守るカガチの絵が。

「わかろうとしない  他人がほら笑っている」で、ゼラオラのことを信じてもらうために奮闘したラルゴの絵が。

「老人には近道を知る術が授けられて」という部分には、老人であるヒスイの絵が。

 

これらは意図的なものなのではないかと私は感じたし、そして最後に『みんな』からまた一人の『君』へ。

曲の構成と、映画の構成がぴったりリンクしているように感じる。それは映画の最後に流れるテーマとして、人の心により鮮明な思い出として刻まれる仕掛けにもなっているんじゃないかなと私は思う。

 

 

今回、ポケモンのタイアップということで、歌詞については相当悩んだと言うが、ポケモンにまつわる言葉を入れてみたり、なんなら「ゲットだぜ!」というフレーズも入れてみたりしたのだとか。

だけど、あえてそこからは離れて、ポルノとしてのメッセージ、独自のアプローチをしたおかげで、より一層素晴らしいものになったのではないかと私は感じる。

 

ブレスは絶対に「みんなの物語」の主題歌としてふさわしいし、「みんなの物語」がなければブレスは生まれなかった。

今回のタイアップがあって本当に良かったと思っているし、できればもう一度、映画を観た人も改めてストーリーとの親和性を感じてほしい。

私ももう一度最後に観にいくつもりです。映画の音響で歌声を聴けることもそうそうないので。

「ブレス」がより多くの人の心に届きますように。

 

www.youtube.com

 

 

ブレス(初回生産限定盤)(DVD付)

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ポルノグラフィティがポケモンにタイアップされて嬉しすぎてだいばくはつして口からはかいこうせん出た

7月13日(金)に公開される映画「劇場版ポケットモンスター みんなの物語」の主題歌に、ポルノグラフィティの47thシングル「ブレス」が決定しました。

 

 

 

 

 

 

……めちゃくちゃうれしい。

 

 

 

 

 

 

 

めっっっっっっっっちゃ嬉しい!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

この情報が出たのはもう1か月くらい前だけど、ほぼ毎日嬉しい嬉しいって言ってる気がする。

 

そりゃポルノがタイアップされるのはいつだって嬉しいしありがたい。

作品によっては新たな一面が見れたりこれぞポルノ!って曲が聴けたりする。

 

だけど今回のタイアップは一味違う。

 

ポケモンだよポケモン

 

今まで「鋼の錬金術師」に始まり最近では「僕のヒーローアカデミア」など、アニメのタイアップもかなり多い方であるポルノ。

 

だけど、ここまでターゲットが広い「国民的アニメ」とも呼べるものにタイアップされることって本当にすごいことだし、単純に嬉しい。

 

だけど嬉しい理由は他にもある。

 

ポルノグラフィティが大好きなのはもちろんのこと。

 

私はポケットモンスターのアニメもめちゃくちゃ大好きなのである。

こんな歳になって……と思うかもしれないけど、未だに録画して最新シリーズのサン&ムーンも観ている。それこそ、ゲームをやるより先に、ポケットモンスターのアニメ第1話をリアルタイムでテレビで見てからというもの、小さな頃から私はポケモンに夢中だった。

途中少しだけ離脱したこともあったけど、ダイヤモンド&パールあたりからは毎シリーズ欠かさず見ているし、XYシリーズからは映画館で劇場版を見ている。

もちろんゲームも好きだけれど、初めてポケモンに触れたのがアニメ。

大好きな作品と大好きなアーティスト。

 

 

嬉しくないわけがない!!!!!!!

 

 

多分、大人になってもゲームが好きな人はいてもアニメまでは……という人も多いと思う。

逆に、アニメは見ているけどポルノはそこまで知らないという人ももちろんたくさんいると思う。

その両方の人たちに、「今年ポルノが主題歌やるなら見ようかな」「今年の映画の主題歌はポルノなんだ~」と思ってもらえる!!!!!!!!

 

どっちでもいいから!!!!!どっちも好きになってほしい!!!!!

 

ポケモン映画なんて、ちびっこしかいないだろうから行くの憚られるな~とお思いのそこのあなた!!!!!大丈夫です!!大人もたくさん観に来ています!!!

最近のポケモンアニメ、特に劇場版は、前作はまさに昔世代だった人をターゲットにした話作りをした上で、小さい子どもにもわかるような簡単なんだけど考えさせられるところもあるような、ずっと見ていた人は懐かしくなるような非常に面白い作りになっていました。

 

テレビでやっているサン&ムーンも、最初は作画こそとやかく言われたものの、話はしっかりしているし、ポケモンの動物的な可愛らしさ、カッコよさに全振りした、一人一人の個性が爆発した動きが本当にすごい。何よりギャグアニメの体を装っていながら、バトルの一つ一つは熱いし、ポケモンの「死」について深く掘り下げたのもテレビシリーズでは今期が初なんじゃないだろうか。

 

この傾向だと次の作品も大人が見て楽しい作品に絶対仕上がってるはずなので、ポルノが好きな人はぜひ劇場に足を運んでほしい。

 

多分、ただの子ども向けの楽しいね~ピカチュウ可愛いね~ってアニメだったらポルノはオファーされてないはずなんです。

 

今回のタイアップに当たって、晴一がラジオで楽曲や映画について言及していた部分を引用していきます。

 

さて、先日発表されましたが改めて。この夏公開される映画、『劇場版ポケットモンスターみんなの物語』、の主題歌をポルノグラフィティが担当します。(パチパチ)ありがとうございます!

今聴いてもらったカメレオン・レンズが主題歌のホリデイラブ……不倫ドロドロの話から……ポケットモンスター!!この……幅広いと言いますか……節操がないと言いますか(笑)、この振り幅!皆さんに楽しんで頂けるのでしょうか?!

 

いや、振り幅が広いにも程がある。針折れちゃう。

前のシングルがシックで大人な雰囲気の、少し暗い楽曲だっただけに、今回の「ポケモン」というタイアップには本当に両方好きでありながらも驚いた。

 

誰が想像しただろうか。

昭仁の歌声をバックにサトシが喋っているなんて。

 

ウソッキーバンギラスワニノコの映像をバックにポルノが演奏してるだなんて。

ピカチュウの絵のついた紙吹雪が音楽番組で舞散るなんて。

 

カウントダウンTVをご覧の皆さん」みたいな感覚で「ポケモンを見ているみんな!」とかいう挨拶が木曜7時に聞けるなんて。

 

 

ポケモンよ?ね!ホンマに……正直ホンマに、俺が歌詞書いたんじゃけどホンマに難しかった。ホンマに。

不倫ドラマって実社会の話じゃん。人間模様のある。そっから引っ張ってこれるモチーフはたくさんあるけど、''ポケットモンスター''から引っ張ってくるモチーフ?この……えーと……なんね……『ルギアが風を……』って書くわけにもいかんし……『ゲットだぜ!』って書くわけにもいかんし……。

まぁその今回の『みんなの物語』っていうのが、監督に話を伺ったんじゃけど、登場人物が何人かいてね、それがそれぞれちっちゃい悩みを持ってて、それをひとつひとつ乗り越えていくみたいな話じゃったからね、そこはモチーフとしてテーマになるなとは思ったんだけど。

 

今回の作詞は晴一。ポルノファンの中では「作曲:昭仁、作詞:晴一」の組み合わせというのは、シングルの中でも特に当たりを出している黄金ペアと言われているとかいないとか(少なくとも私は最強の割り当てだと思っている)。

それだけで期待が持ててしまう今回のシングル。

二人の映画に寄せたコメントは以下の通り。

 

岡野昭仁コメント

主題歌を担当することになり、とても光栄に思います。

この映画を見終えたみなさんは、きっと晴れ晴れとしていて明日へ向かう力が湧いてくると思うのです。たとえ微風でもいいからその皆さんの気持ちを後押しできるような楽曲になればと思い作らせていただきました。

僕らなりのこの映画に花を添えられるポップソングになったと思います。

 

新藤晴一コメント

制作前に監督にお話を伺う機会がありました。

そこで今回の作品は、登場人物がそれぞれ小さな悩みを抱え、それを乗り越えていく話だと聞きました。

人間も、ポケモンたちの”進化”みたいに、劇的に姿や形を変えられたらいいのだけどそうもいかず今の自分を奮い立たせるしかない。そんなふうなことを曲で表現できたらなと考えました。

 

予告ムービーやラジオで聴いた通り、「ポップソング」と言われれば曲の雰囲気は1字違わぬ表現だとは思う。

 

だけど晴一の言っているとおり、この曲は小さな葛藤や歩き続けることの意味について、意外な側面で切り出している。「ブレス」という言葉の意味が、場面によって大きく変わってくるのも奥行きがある。曲については別の記事で書こうと思う。

 

ポルノのタイアップのスタンスとして、作品に寄り添いすぎるのではなく、あくまでポルノグラフィティの曲として作る、だけど作品のエッセンスも入れるというスタイルをとることが多いので、今回も露骨にポケモンを匂わせる歌詞は出てこない。

 

だけど、

「人間も、ポケモンたちの”進化”みたいに、劇的に姿や形を変えられたらいいのだけどそうもいかず今の自分を奮い立たせるしかない。」

このコメントはポケモンファンから見て本当に秀逸すぎると思った。

難しい難しいと言いつつ肝心なところはサッと掬い上げてくれているのが大いに伝わってくる。どの作品もそうだけど、一番大切なところを作り手が理解してくれているのが一番嬉しいことだと思うし、このバンドが主題歌をやってくれてよかったなぁと思ってもらえることがアーティストのファンとしても嬉しくなる。

 

晴一はこうも言っている。

曲が昭仁が書いたんじゃけどまぁ、ポップな、このポップなものに『明日に向かって歩いて行こう』ってほんとにポップな歌詞をつけてしまうと、ほんとに、なんていうかな、ポケモンという大きな世界があるじゃん、伝統的で、世界的で。その中にもう……馴染みすぎて、「主題歌、誰でも良かったんじゃない?」みたいになったらポルノがやる意味がないし。ポルノ的に、どうやってこの世界にちょっとぐらい色付けをするにはどうするかって、それはメロディ考える人もそうだし歌詞もそうだし、すごい考えたよね。

 

この「主題歌、誰でも良かったんじゃない?」問題。

 

私はその作品のためだけに作られた、その作品でしか使えない曲というのが大好きなので、アニメポケモンで使われている曲がみんな大好き。技名とか特性とか出てきちゃうともうワクワクしてしまう。

だけど、劇場版というのはどうも、「有名なアーティストが曲を売り出す」という方向になりがちなことが多い気がする。なんとなく雰囲気の良い曲がエンディングではい終わり。みたいな。他の作品でもそんなイメージがある。

だけどポルノはそうならないように、ポケモンの言葉は使わないけど、ポケモンのために曲を作ってくれたことがここでわかる。

しかも、子供向けだからといって単純に明るい元気ソングにするのではなく、幅広い世代が見ていることを理解してくれている。

ここまでポルノがポケモンについて考えてくれた時間があると思うとそれだけで大暴れしたくなるほど嬉しくなる。

 

ポルノの二人は今年で44歳、ポケモン世代とはまるきり離れてしまっているはず。

だけど、こういう話はあまり普段したくないけど、二人のそれぞれのお子さん。

今まさにポケモンを見ている、ターゲット。

昭仁なんかは、「息子とポケモンGOをやっているので今の主題歌もわかるよ。ギャラドス捕まえた」と自慢していたことがあったけど。

そういうこともあって、今の二人だからこそ、やってくれたんじゃないかなと思ってしまうところもある。昔のまだちょっとスカしかカッコよさのあるポルノだったら絶対にやらないだろうなと思えるくらい、今回の曲にはあたたかさと深みがあった。

今のポルノだからこそできる曲、ブレスもきっとそうなんだと思っている。

 

ポケモンの世界観から作るのは難しいと言っていた晴一だけど、7月7日の映画完成披露試写会でゲストに出た時、晴一が「一人ではできないことはなんですか?」との質問に、こう答えていた。

ケンカですかね。楽しいこともそうだけど、意見をぶつけあう、ケンカするのも、一人ではできないことだと思います。ポケモンバトルはケンカではないけれど、一人じゃできないことですよね。

 

ポケモンバトルはケンカではない。」

 

これを、世代じゃない人が理解してくれているということがどんなに大きな意味を持っていることか!!!!

 

知らない人が見たら、「人間が闘えばいいじゃん」「かわいそう」とか色々言われがちなんですよポケモンは。でもちがう!!!!!!アニメのポケモンたちは、信頼しているトレーナーのために、心をひとつにして、助け合ったり、守りあって生きている中で、一種のスポーツ的な感覚でポケモンバトルは繰り広げられているわけで。

サッカー観てて「選手に走らせてかわいそう、監督がやればいいのに」とはならないでしょ。それと同じ。うまく言えてるかわからないけど。

その世界観を理解してくれているというのが大きい。監督さんがきっと世界観に関してうまく説明してくれたんだろうと思う。本当にありがとうございます。

 

 

一体ポルノの曲はどんな風にポケモンファンに受け入れられていくのだろうか。

ピカチュウの映画が一体どうなるのか!毎年ね、話題作ですからね。スタッフとか「みんな何世代?」みたいなこと言うと、色々たくさんあるじゃん、ゲームだったりアニメだったり、ポケモンGOの人もおる。色んな各世代に遡及するコンテンツだからね。アニメってすごいですね。

は、晴一の口から「ぴかちゅう」……

 

晴一も言っているように、ポケモンというのは、私のような子どもの頃から見ていた世代から、本来のターゲットである子ども達、ゲームが好きな中高生、ポケモンGOからポケモンを知ったおじさまおばさま等、本当に様々な年齢、性別の人に愛されているコンテンツであることは知っている。

 

大人から子ども。そう、子ども……

 

私は今回のタイアップが決まったあとに、ちょっとだけ懸念したことがあって。

それは「ポルノグラフィティ」というバンド名。

 

これ、良いのか?と。言われるのではないかと。

まあ今更、「ポルノグラフィティ」という名前を聴いて、「なんて下品なバンド名なんだ!きっと子どもには聴かせられない曲ばかり作っているに違いない!!」なんて怒る人は、日本にはきっとよほどの高齢の方とかでない限り、いないと思っている。私のおじいちゃんですら知っていた。

だけど、世間には「影響」というものを痛く気にする人たちがいる。

 

実際にいました。

ポルノグラフィティという言葉を子どもが調べたらどうするんですか?」

「幅広い世代に見られる作品がそのような意識でいいのでしょうか?」

 

少しはあると思ってましたけど。

 

昔、私が中学生だった時に学校で「ポルノ最高だよねー」「ポルノカッコいい!」と話していたら、生真面目な女性の先生に「そういう言葉は、大きな声で言ってはいけないのよ」と注意されたことがあって。

「でも、バンドだって知ってますよね?」と言っても、「知っているけど、下品だと思われるから、やめなさい」と言われるばかりで。好きなものの名前なのにどうして言ってはいけないんだろうと思ったもので。

だけど私は下品な言葉だと思って使っているわけではなかった。でもちゃんと意味も知って、まぁなるほどね、そうなんだ~くらいにしか思ってなかった。

実際、曲に興味を持って調べている時点で意味なんてどうでもいいはずなのに。

ましてや「ピカチュウかわいい~!」とか言っている年齢の子どもが意味を調べたところで???になるはずなんだよ。

 

6年前、別冊カドカワポルノグラフィティ特集にて、バービーボーイズの杏子さんがこんなコメントを寄せてくれていました。

「ポルノ」という言葉を日本人が普通に口に出せるように一般化したのはやっぱりすごいから、「エラい!」って言いたいです(笑)。

デビューしたてでもないのに、もういいんじゃないだろうか?

子どもにだってポルノの曲を聴いてほしい。

 

今回の映画の主題歌は、オファーだと岡本順哉プロデューサーがコメントで言っていた。

「みんなの物語」と題した、今作の脚本が完成した時から、今年の主題歌は、男性ボーカルがピッタリだなとイメージしていました。そして、ポルノグラフィティさんとご一緒できるとなったわけですので、オファーを快諾頂いた時からずっと、今でも興奮しっぱなしです!

子どもから大人まで、あらゆる世代の心にグッと響く歌詞。夏らしくポップで、そしてみんなの背中を押してくれる、そんな主題歌が映画のラストに控えていますので、ぜひ最後まで余韻に浸って欲しいです。

この夏、映画を観てくれた方達「みんなの」主題歌になってくれますように。

 

もう、これが答えでしょう。

公式から「子どもから大人までターゲットにした映画の主題歌を、ポルノに」と依頼されていることが。

特殊な意味の言葉を大きな声で言えるようになったことではなく。

言葉の意味をあげつらって存在そのものを拒絶することが、無意味なことなんだってポルノグラフィティは証明した。

 

きっと認知度が低かったら無理だったろうとも思う。

ポルノは今年でデビュー19周年を迎える。

アニメポケットモンスターは、今年で21周年を迎えた。

 

小さい頃から、思春期から、見ていた、聴いていた、大好きなものが初めて出会ったことが、それぞれこんなに長く続いていたからこそ実現したのだなと、本当に奇跡のような気持ちでいっぱいになる!!!!!!

 

ポルノが好きな人もポケモンが好きな人にも、両方映画を観てほしい!!!!曲を聴いてほしい!!!!!!!

本当に本当に楽しみで、本当に本当に嬉しい!!!!

 

座して公開の日を待ちたいと思う。

主題歌の「ブレス」も各音楽サイトにて先行配信中!!!!

 

この夏は、ポルノとポケモンだよーーー!!!!!!!!!!

 

 

www.pokemon-movie.jp

 

 

ブレス(初回生産限定盤)(DVD付)

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私のポルノグラフィティ マイベスト15曲(シングル以外)

半年くらいずーーーっとああでもないこうでもないと考えてたけど完成しました。

私のメチャクチャ好きな、そして本気で人に勧めたい15曲です!!!!!

「」内は、その曲でも印象的であり自分のお気に入りの歌詞です。()内は、その曲が入っているCDのタイトルです。

読むのめんどくさかったら一番下の曲名まとめだけ見てください。

 

 

 

1.夜間飛行(アルバム『BUTTERFLY EFFECT』)

作詞・作曲:新藤晴一 編曲:宗本康兵

「甘く香るの 私好みじゃないパフューム」

 

最新アルバムから。ツアーの1曲目でもあった珠玉のバラード。美しさがコンセプトにあるだけ、曲の流れも楽器の音も昭仁の歌声も何もかもが調和して、非常に綺麗な仕上がりになっている。

歌詞はもう、最後のワンフレーズによるどんでん返しに初めて聴いたときやられまくった。フィクションの悲恋物を書かせると唯一無二の輝きを放つ新藤晴一の作家性が存分に出ている、聴き手の解釈により様々な情景が浮かぶ曲。とにかく最後のワンフレーズが秀逸。

 

 

2.Sheep~song of teenage love soldier~(シングル『黄昏ロマンス』)

作詞・作曲:岡野昭仁 編曲:ak.hommaポルノグラフィティ

「俺も男だ 戦場に行くんだ 大袈裟に奮い立たせよう」

 

軽くてポップで聴きやすいやつ。跳ねるようなリズムと軽快なメロディでスーッと流れるように聴ける曲。

昭仁の書く恋愛詞の中でも最高に可愛らしくいじらしい男の子。おそらく幼馴染みたいな関係の女の子が大好きなんだけど今更恥ずかしくて言えない、でも一大決心をして告白、最後は「このやろう!!幸せにな!!」になっちゃう。恋の戦士とか自分で言っちゃってだいぶロマンチックな気もする、曲も爽やかだし、良い少女漫画の読み切り読んだみたいな気持ちになる名曲。

 

 

3. パレット(アルバム『雲をも掴む民』)

作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma

「だって知っている言葉はほんのちょっとで 感じれることはそれよりも多くて 無理やり窮屈な服着せてるみたい」

 

歌詞の新藤晴一ワールド炸裂感がたまらない。この曲の好きなところは、他と替えが効かないところ。他のどの曲がどんなに逆立ちしても「パレット」にはなりえない。恋の歌なのか、または世界を憂いている歌なのか、その辺の線引きができない。使っている言葉も終始曖昧で「まあそんなところだろう」「○○あるいは○○」「君はさあどうしよう?」とか、結局何が言いたいのかと考えながら聴いていると最終的に「足りない言葉を探すのはやめて ラララ…」とか言われる始末。歌詞でそんなこと言ったら元も子もないはずなのに、この「考えるな、感じろ」感、うまく言えなくて感情が渋滞している様子が素晴らしく的確に表現されている。曲も爽やかで良い。

 

 

4. Jazz up  (アルバム『ロマンチスト・エゴイスト』)

作詞:ハルイチ 作曲:シラタマ 編曲:ak.homma

「土生港から海沿いの道を初恋を乗せてペダル踏んでた 乱れた呼吸悟られないように」

 

いわゆるイキった若い男の子がはっちゃけてるタイプの歌なんだけど、だいぶ直接的な歌詞なのに上記部分の「土生港から~」みたいな可愛らしい歌詞が途中に挟まるのが面白い。「田舎で初恋をしていた僕と、今まさに渋谷で一発カマそうとしてる僕、何が違うの?」とか考えちゃう感じ。あと「帰り道 地下鉄でマリア」みたいな、全然説明してないんだけど「やったぜ!!!!!」みたいな心境が察せる歌詞なのがすごい。短絡的でよい。あとこの曲は昭仁の全ての発音がたまらん。「かぁ~たてで~ぃえボタン~?外され~えた」「どこまでっもぅぉっ  たぁだっしい~したごっこ~~ぅろ!!」「はんぶこうぅお~からうんみ沿いのぅおみっちを」とか。全体的に「若さゆえ」が滲み出てる曲だけど、大好き。

 

 

5. まほろば○△  (ベストアルバム『BEST BLUE'S』)

作詞・作曲:新藤晴一

「今宵生まれては今宵消え行くままの恋じゃない」

 

歌詞の意味がどうとかじゃなくて、イントロの空気感からギターリフから耳に入ってくる音がどうしても好きで入れてしまった。このプワプワしてるけどちゃんとギターも鳴ってるっていう、こういう曲がポルノはうまいと思う。

まあ、歌詞は、ポルノの中でも少な目の、ちょっと大胆に「ポルノ」してる曲なんだけど、あまりにも比喩が多すぎて逆に気持ち悪い曲。いかにエロい言葉を使わずにエロくするか選手権があったら優勝できそうな曲。

なのに雰囲気はオシャレでクールだし、なんというかそういうシーンもありますよ~って感じの青年漫画感がある。

一夜限りで終わりたくないけれどワンナイトに飛び込んでしまう主人公の矛盾している感じ、人との出会いはさようならをするとそこで本当に終わるのか?なんだか聴いてると最終的にある種の寂寞感が生まれてしまう。リアルだと全く理解できないけど、フィクションとしては本当に秀逸だと思う。ベストにこそっと入れるなよこんな曲。

 

 

6. 蝙蝠  (シングル『渦』)

作詞・作曲:新藤晴一 編曲:ak.hommaポルノグラフィティ

「黒ならば黒で愛そう 触れてもいいかなぁ?」

 

初めて聴いたときに「なんだこれは?!??!?!」となった。蝙蝠、初めて聴いた時から君が好きでした……。鳴ってる音が全部好き。イントロのカッッカ!からの歪んだ打ち込み、パミョ…ファミョ…みたいなギターリフ、そこにスッと入ってくる「綺麗な色も何度か……」と湿った色気のある昭仁の声、最後の「ペ~ゥ↓」って音まで全部好き。しっとりと濡れた黒い翼みたいな曲。何回聴いても叫びたくなるくらい音が好き。こういう怪しげで艶やかな曲もポルノの魅力のひとつ。

 

 

 

7. ANGRY BIRD  (アルバム『RINOCEROS』)

作詞・作曲:新藤晴一 編曲:篤志、Porno Graffitti

「届かないものを見せる悪趣味につき合いきれず それを愛などと呼びだしたヤツは誰?」

 

なぜこれをシングルカットしなかったのか。あの「さいシリーズ」とアルバムリード曲の花火という謎プロモを受けてからこのアルバム一曲目で顔面パンチ。

今までのポルノとは一線を画す、新たなチャレンジが感じられなおかつポルノらしさも失っていないという名曲。

とにかくカッコいい。ハードめのロックではあるんだけど、無機質な打ち込みの音が雰囲気を作り出していて、人知れず自分の心に住む雛鳥のように育っていく怒り、憤り、虚無感、飛び立つまいと押さえつけている抑圧された感じがたまらない。

 

 

8. n.t.  (アルバム『雲をも掴む民』)

作詞・作曲:岡野昭仁 編曲:ak.hommaポルノグラフィティ

「そしてそれが生きることだと胸を張って言えますか? 嗚呼……」

 

マイベスト鬱屈ゾーン。昭仁の作る鬱屈とした曲の中でも、一番好きな曲。初めて聞いた当時まだ思春期と呼ばれる頃、怒涛の「できますか?できますか?できますか?嗚呼……」のくだり、昭仁のヒリつく様な歌い方と歌詞が心に深く爪痕を残した記憶がある。

イントロから、終始どことなく不安で落ち着かないような、漠然としかし確実に胸を走る焦燥感がたまらない。曲とは関係ないけど、見た目優し気でライブであんなに前向きなメッセージを発信している「陽の者」っぽい昭仁が、よく本人も言っているけど実は内向的で鬱屈としていてネガティブでこういう薄ら暗い曲を作りがちっていうのが好き。

 

 

9. 敵はどこだ?  (アルバム『雲をも掴む民』)

作詞:新藤晴一 作曲:Tama 編曲:ak.hommaポルノグラフィティ

「僕の銃口は敵を探してた 敵を 敵を 敵を 敵はどこだ?」

 

イントロのズッダララララララズズダズズダダン!!!!!デーレー!!!!!(テケテケ)デーレー!!!!!(テケテケ)から持っていかれる。この音。全部超カッコいい。昭仁の声もブラスもなんかシロフォンみたいなシンセもカッコいい。ポルノグラフィティはロックなんだ!!!!!!!!!!と叫びたくなる曲。

メッセージ性の強い曲ではあるけどサウンドとスピード感のおかげで押しつけがましくはない。最後の無音部分が妙に怖かった思い出。というか「雲をも摑む民」の曲が当時なんか全体的に怖かった。めっちゃ好きだった。マジでカッコいいから聴いてほしい。

 

 

10. 憂色~Love is you~  (アルバム『ロマンチスト・エゴイスト』)

作詞:ハルイチ 作曲・編曲:ak.homma

「押し返す悲しみのなか 君は無口なサカナのようで」

 

ものすごく偉そうな言い方をすると、昭仁は昔より遥かに歌の表現力が上がり続けていて、「魅せる」技をたくさん持っているのは確か。だけど、こういうバラードをこんなに真っ直ぐに声を張って歌っちゃうってのが初期ならではなので、「ロマンチスト・エゴイスト」音源で聴くのが醍醐味…と思っていたけどFCUW5で聴いた時も号泣してしまったからあんまり関係なかった。良い曲です。無音の部屋で何も考えられず茫然としているみたいな、でも少し暖かい、そんな曲。

 

 

11. CLUB UNDERWORLD  (アルバム『WORLDILLIA』)

作詞:新藤晴一 作曲:Tama 編曲:ak.hommaポルノグラフィティ

「自分を諦めて集う真夜中のDance Party」

 

曲順はここから第二部のイメージ。

イントロの「プロロロロ…」から一気に別世界に連れていかれる予感がたまらない。キーボードソロがかっこよすぎる。シンセとかギターとかベースとか全部の音の混ざり具合がたまらなく好き。アウトロの「テレレテレレテレレ……」から最後までのギターとかもうテンションがブチ上がる。ミラーボールギラギラに焚きたい。ロックバンドであることは主張していくけれども、こういったシンセを多用したダンスミュージック的な曲も本当に似合う。ポルノは万華鏡なのである。

 

 

12. 空想科学少年  (アルバム『foo?』)

作詞・作曲:新藤晴一

「傷ついたら取り換えよう あの子のことも忘れれる」

 

「ポルノのシングル以外の名曲といえば何?」と聞かれて単純に考えたらこれを挙げるくらい好きかもしれない。これが「寝ている間にできてた」とか言うのだから新藤晴一はずるい。自分だったらこんな歌詞ができたら一生ドヤ顔してしまう。2001年の曲だというのに今聴いても音に近未来を感じることができる曲。全体的に漂う浮遊感、それでいて硬質で無機質な感じの音。間奏のピアノとか全部好き。

歌詞においては、今まさに少年少女と呼ばれる人が聴けば、等身大の自分のように感じる人も多いだろうし、大人になってから聴くと、そんな気持ちもあったなと思える切なさも凝縮されている全年齢対象の曲。ANGRY BIRDもそうだけど晴一は「少年期」のいたいけな幼稚性、鬱屈とした気持ち、つむじ曲がりな感じを描くのが非常にうまい。そしてその世界観を余すところなくボーカルで表現する昭仁。最高。

 

 

13. ミステーロ  (アルバム『RINOCEROS』)

作詞・作曲:新藤晴一 編曲:立崎優介、近藤隆史、田中ユウスケ、Porno Graffitti

「間違いだけで作る可憐なドレス 不実なlaceがきつく締めあげる」

 

冒頭の「黒いベール 巡礼の列 欠けた月と砂漠の都(テレレレレ…)」という、単語とサウンドだけで一気に異国にトリップする曲。晴一はたまに全体的に何言ってんのかつかめない寓話タイプの曲を作るけどそれがひとつの世界観として成立しているのがすごいところ。「カルマの坂」的な、おとぎ話と現実を行ったり来たりしている感じ。「茜色の瞳」の「あかねいろっ…んの~」、「不実なlaceが」の「レイッス~が」がすき。

 

 

14. 素敵すぎてしまった  (アルバム『PANORAMA PORNO』)

作詞・作曲:新藤晴一    編曲:馬場一嘉、ポルノグラフィティ

「風が街角で『行くあてがない』と泣いた    『それは僕のセリフ』だと良いニュースが言ってる」

 

歌詞の新藤晴一ワールド感。秀逸な比喩で主人公の心情を読み手側に委ねるのが本当にうまい。具体的には背景は描かれていないけど、『後悔』をテーマにした儚くも痛いほどの寂しさがある曲。何回も何回も読み直したくなるくらい、歌詞の言葉の選び方が詩的で日本的な情緒がある。

音も厚くなくて、静かな曲なんだけどその分昭仁の声の美しさも相俟って非常に綺麗な曲。

 

 

15. 月飼い  (シングル『メリッサ』)

作詞:新藤晴一 作曲:Tama 編曲:ak.hommaポルノグラフィティ

(全部)

 

ファンの間では隠れ名曲としてかなり上位に食い込む、というか、食い込みすぎて最早隠れてもないんだけど、色々な解釈と様々な好きポイントが散見される。自分もこの曲が大好きなのに、いつもただ漠然と「ああ、この曲はすごい」と思ってしまう。

歌詞の意味についてはここでは置いておくとして、あえて他に挙げるなら、この曲に漂う「噛み合わない感じ」が好きなんだと思う。イントロからものすごく浮遊感があるのに、歌っていることは現実で、よくある身近な恋の歌のようでいてかなり重たいテーマを扱っている?と思えば、感情を込めまくってもいいはずなのに、悲しいはずなのに涙も出てこないよみたいな、語るように静かな昭仁の歌い方。サビからぶわーーーっと音が展開していって、また静かになって……最後の大サビが終わったあとの色んな音がかき鳴らされるところではもう心がどこかに持ち去られてしまいそうな気さえして、だけど最後にはハッ、夢か……みたいな気持ちになる。急速なプログレ。これがベストにも入らずカップリングでいていいのかよとも思うけど、それがまた月飼いのポジションとして正しいのだとも思う。とにかく不思議な魅力を強く放つ曲。

 

 

 

まだまだいっぱいあるけど15曲選ばないと死ぬと言われたらこの15曲をとりあえず出して残りの曲に土下座しながら生きます。そんな感じです。

 

曲まとめ

1.夜間飛行

2.Sheep~song of teenage love soldier~

3.パレット

4.Jazz up

5.まほろば○△

6.蝙蝠

7.ANGRY BIRD

8.n.t.

9.敵はどこだ?

10.憂色~Love is you~

11.CULB UNDERWORLD

12.空想科学少年

13.ミステーロ

14.素敵すぎてしまった

15.月飼い

 

おわり!!!!! 

 

 

AmuseFes2018~雨男晴女~ びしょびしょのポルノグラフィティレポ

行って来ました!AmuseFes2018!!

当日は快晴に恵まれ、早くも晴れチームのパワーの恩恵にあやかることが出来、無事に会場までたどり着き最後まで楽しむことができました。

サクッと曲のみ感想です。

 

1.電光石火

オープニングSEが流れたあと、かき鳴らすギターと共に何か聴いたことのない曲を歌い出したと思ったら、よくよく聴いたら電光石火だということに途中で気づく。なんとアミュフェスオリジナルの全く別物の歌詞に書き換えてあった上、半音上げて歌っていたのだ。それで気づくのが遅れたけど会場の盛り上がりはスタートから釜茹でのようにものすごい熱気に包まれる。

ポルノが目当てじゃない人ももちろんいるであろうこの日に、まさかシングルじゃない曲で仕掛けてくるとは思わなかった。

とにかく人に押されてポジション維持が大変だったのと、電光石火だ!!!!ってびっくりしてる時間が長かったので歌詞の詳しいところは全く覚えてません(悲しいね)。

幕張に風神雷神が見参、巻き起こすハリケーン、雨の中でも限界を超えちゃいたい、見せつけたい、でも晴れの日もちょっとはあるのよ本当は!みたいな感じのことを言っていました。

雨でいいのに勝手に嵐にしちゃうポルノ、貫禄の雨チームトリという感じ。

 

2.THE DAY

間髪入れず、短いイントロから一気に駆け上がるこの曲で更に熱気を帯びていく。なんとBEツアーでやっていた間奏の掛け合いも健在!!めちゃくちゃ興奮した。やっぱりあれカッコいいよ……。BEの時はシャウトだったけど、今回はギターの合間に「幕張~~!!盛り上がって行くぜ~~!!」と煽りを挟むスタイル!最後は貫禄の大シャウト。からのギターソロ。カッコいい!!!!!!

選曲なんだけど、この時点で、まさか予想していたことをしている……?と思っていたけど次の曲でそれは確信に変わる。

 

3.空想科学少年

ライトが青色に変わり、同じビートで刻まれる少し浮遊感のあるイントロが続き、会場が「?」に包まれていると昭仁が静かに『空想、科学、少年。』と呟き曲がスタート。

いやいやいやいや……いやアミュフェスだよ?!!ワンマンじゃないんだよ????まさかやるとは頭の片隅にも無かったこの曲。そして、やっぱり「雨」シリーズだ!!!とこの時思う。雨の曲は何曲かやるんだろうな~って思ってたけど、シングルでまとめてくるのかなって思ってて。予想外すぎたし、メチャメチャカッコよかった。テンポは歌いやすいようにちょい遅めで調整してた感じ。

 

MC

雨チーム雨チームと言われようが、会場を熱く盛り上げていきます!的なこと。気付いているかもしれませんが、ここまで「雨」が関わっている曲をやっておりますと紹介。確かに空想科学少年はシングルじゃないし、会場の人にはなるほどという感じだったのかも、だけどTHE DAYの時点で本当にやってくれるつもりだ!!と私は大喜びでした。

 

昭「えー次は、現時点での一番新しい曲、新曲をね、やっていこうかなと思っております。この曲でね、皆さんをもう、ぐしょぐしょのびちょびちょの濡れ濡れにしたいと思います。」

ヒヒッ……って感じでした(?)

 

4.カメレオン・レンズ

まぁこの曲はそうなりますわねと。雨に関係はしないけど、しっとりした大人の空気に包まれる会場。イントロで淡い寒色のライトがぽわ~って二つに分かれるのが好きなんですよね。わーわー盛り上がる曲ではないのに、会場が冷めるわけでもないっていう感じがすごいなぁと思いました。それがこの曲の不思議なところで、なんというか冷めた曲調なのにサビのボーカルの熱の入り方が気持ち良かったり、演奏の刻みがノリやすかったり、かなりライブ映えする曲だなーと改めて思いました。

  

5.サボテン

昭仁がアコギを持たずにイントロが始まったので驚いた!よく見たらtasukuさんがいたのでなるほどと思ったけど、ギターを持たないでサボテンを歌ってる姿は初めて見たかも。淡い緑色のライトに照らされて、ライブ会場は暑いはずなのに、冷たくてひんやりした雨の空気が流れているように感じた。

 

MC

二人ともどっちがより雨男なのかで小競り合い。昭仁的には、7回中7回野球をやろうと思った時に雨で中止になった晴一のせいだと思っているらしいけど晴一はゴルフは中止になったことはないからと主張。なんでもいいけど9月頼みますよほんとに……テルテル坊主を作ろう。

「この曲は、この『雨男晴女』というテーマがなければおそらくやろうとは思わなかったでしょうね、10年ぶり?くらいになるのかな?」という前振りが…!

 

6.天気職人

何だろう何だろう……とワクワクしていると、キーボードのイントロが始まった。その瞬間、キャーー!!とかではなく「ああ~~~~~!!(納得)」というような声しか周りから出なかったことに笑ってしまったが、公式放送などを聞いていた人はみんな予想済みだったみたいだ。それに気づいたのか昭仁も歌いながら少し照れ笑いみたいな顔になっていた。

でも天気職人を生で聞くのは初めてだったから嬉しかった!!もう過去のシングルのカップリングなんて、こういう機会でなければ聴けることもないだろうから来てよかったなぁ~と思ったし、雨男というちょっとネガティブな言葉でも、爽やかな雰囲気にしてくれる良い選曲だと思った。

 

「ここからは!!晴れの曲をお届けしたいと思いま~~~す!!!!」と一言。

 

7.ハネウマライダー

久しぶりに、あのウエスタンみたいなイントロが聴けて大興奮!!!ウエスタンが始まった時点で準備をしている人もちらほら。全てがポルノタオルじゃない会場を見るのは初めて!まあほとんど周りはファンの方ばかりだったけど、少なからず初めての人もいたようで、フェスってこんな感じなのか~とちょっと体験することができた。しかし、密集している&グッズで買いたてのタオルが多いことから、タオルから出るもけもけが口に入る入る……かゆい……。まあ普段できない体験ということで。

盛り上がり的には超安定、やっぱりハネウマは強いな~と思ったし、「他の誰かといや!!!ここにいる君たちと~~~!!!」を聞くとやっぱりポルノのライブっていいな~と思える。

 

昭「皆さん今日は本当にありがとう。これからも、自分自身に、誇りを持って!!さぁ最後は、思い切り、大きな声で、歌ってくれると嬉しいです。手拍子も、大歓迎!」

 

8.アゲハ蝶

前振りでなぜかキンクイだと思い込んでいた私はイントロが始まってびっくり!!久しぶりに聴く気がするのでメチャクチャ嬉しかった。こういう「ファンじゃなくても楽しめる」ヒットソングがあるのは、ポルノにとって本当に大きな強みなんだな~とワンマン以外に初めて参加したことで、改めて実感した。それくらい物凄い盛り上がりだったし、ちょっと難しいかな?と思うラテンの手拍子も、戸惑っている人はいないんじゃないかと思うくらい、昭仁のリードに合わせてすぐに出来るようになっていた。ヒットソングに「頼る」のではなく、「使いこなす」という様をひしひしと体感できて、やっぱりカッコいいな~と思った。

 

 

幕張メッセ、会場的には平地でかなり辛かった(フェスなのに出ると2度と元の場所に戻れないような状況なのも厳しい)けど、セットリストも良かったし他のアーティストも見れて良かったなと思える人も多くて、行って良かったと思えた。腰と足は死にました。

同行してくれた友達もポルノかっこよかった~!!と言ってくれたし、あとでやった曲教えて!と言われたのが何より嬉しかったので、来年こそまたその子の好きなアーティストの阪本奨悟さんが出ることを私も願っておこうと思います。

 

おまけ

アミューズスペシャルバンド

ボーカルのゲストで昭仁が登場!

昭「今、活動休止しているflumpoolの隆太がよくなってステージに戻ってきてほしいという思いを込めて!歌わせて頂きます!」と前置きをして、flumpoolの「星に願いを」を歌っていました。

曲自体が良いのもあるけど、スペシャルバンドのギターを担当していたflumpoolの阪井さんも「スゴイっすよ……!!」と言ってくれた通り、やっぱり昭仁の歌声はカバーでも負けない華やかさと唯一無二の個性があって、カッコ良かった。だけど、上記の通り昭仁の心が籠っているということで、とても胸がグッと熱くなる演目でした。

 

☆それを強さと呼びたい

アミュフェスのテーマだけど、やっぱり昭仁のパートになるともうたまらなくなってしまってじーんと感動してしまった。一番ソロパートが長かったんじゃないかな?いやこれ、趣旨には沿ってないんだけど、ポルノver聴きたいですね……。

 

おしまい!

ポルノグラフィティ『雨』にまつわる32曲

もうすぐ梅雨の季節です。と言っても、自分はあまり縁の無い地方に住んでいます。ですが、ここ数年そうとも言えなくなってきました。夏は暑いしそれなりに雨も降ります。嫌です。

今週の土曜日、6/2に幕張メッセにて「AmuseFes」が開催されます。アミューズ所属のアーティストのみ、ポルノグラフィティPerfume、高橋優などが参加する年に1回の内輪フェスイベントとして定着しつつありますが、今回それに初めて参戦します。まあ、アミューズアーティスト自体が丸ごと好きというわけではないのですが、ポルノ目当てで気軽にチケット取りました。どんな雰囲気なのか楽しみです。

今回のAmuseFesにはコンセプトがあり、「雨男晴女」というサブタイトルがついています。アーティストがそれぞれ「雨チーム」「晴チーム」に分かれて何かしら競い合うそうです。

もちろんポルノグラフィティは雨チーム。もちろん、というのは、ポルノは自他共に認める(残念ながら)雨バンドなのです。行く土地行く土地で雨。大事なライブで雨。冬は雪。もう逆に伝説の野外豪雨ライブの映像は必見です。9月に行われる野外ライブでは雨が降らないよう祈るばかりです(しかし公式にポンチョが発売されるなど既に雨対策が行われています)。

 

そんな何かと厄介者の雨ですが、「雨」をテーマとした曲には名曲も多い(自分調べ)。今回、『雨チームということで、普段とは少し違う曲とかも披露できたら』とアミュフェス公式放送で岡野氏も話していた通り、何が聞けるのか非常に楽しみにしております。

せっかくなので、ポルノの「雨」という言葉が入った曲を簡単にまとめてみました。

 

☆シングル

サボテン

『何処にいるの?こんな雨の中 どんな言葉待ってるの?』

雨、といえばポルノでいうとこの曲が真っ先に上がりそうなサボテン。ぐずついた天気と恋愛模様、そして「水をあげすぎるとダメになる」サボテンを見事に絡めたさっぱりとしつつ哀愁漂う曲。

 

愛が呼ぶほうへ 

『償う人の背に 降り続く雨 綺麗な水をあげよう 望むまま』

「償う人」とあってもこの雨は、断罪ではなく、罪を洗い流してくれる美しい雨。天気ではなくても、こうした比喩的に使われている「雨」にも色々な意味がある。

 

Winding Road

『この雨に流されて 全てが嘘だともう一度微笑んで』

歌詞にも出てくる「時雨月」は、10月の誇称。空から落ちた雨は涙になって、心をそっと濡らす。だけど涙で流れて現れるものは真実だけ……

 

今宵、月が見えずとも

『今宵君は誰に抱かれているのか 雨に一人泣こうか』

でもこの主人公、こんなこと言って雨風しのげる屋根の下でグーグル検索しちゃうんですよ。太宰とか読んじゃうし。いっぺんザアザアと雨に打たれてみたいとは思ってるんだろう、そしてそれが現実になったとき、彼は変わる。

 

EXIT

『地上では強い雨降りだして来たんだろう 濡れた車体』

地下鉄の曲なんだけど、私自身が「地上に出る地下鉄」になじみがない田舎者のため最初は「?」となった。ただの情景描写としても捉えられるけど、この「雨」は、何か嫌なことや世間のしがらみのような物の隠喩だとも思っていて、地上の人々は濡れることを厭わず日々の生活を送っているのに、まだ地下の出口から出られず自分は濡れることを躊躇っている。そんな意味にも思える。

 

東京デスティニー

『男なら何度でも惚れた女(ひと) 守り抜く
身を呈し雨風も躙り寄った時代(とき)の炎も』

そうなんだ……って感じです(……)。「躙り寄る」の変換が地味に面倒だった。

いや読んでて恥ずかしくなってくるなこの歌詞。なんちゅうか……うん……メチャメチャにベタな展開のトレンディドラマって感じです。はい。

 

THE DAY

『決して明けない夜も 降り続けて止まない雨も このろくでもない世界にはあるんだよ』

「いつか幸せになれるよ」と言うのは簡単だが無責任だ。「辛いこともどうにもならないことも、この世にはある」と言い放つのも優しさ。そこから自分の足でどう歩くか、自分を変える「その日」になるまで、歩き続けることができる人は強い。

 

☆アルバム曲

憂色~Love is you~

『空に許された雨は キミを濡らしてから少しだけ 昨日までの痛みをそっと溶かしてゆく』

空に許された雨、というのがなんとも優しい。晴一はどこか天気というものを誰かの気紛れと捉えている節があるように感じる。


マシンガントーク

『シャワーの様に降りかかるコトバの雨に打たれていたい』

おしゃべりな彼女の発する「言葉」を比喩的に捉えた表現。2番ではこの「コトバの雨」が降り注いだ結果、海になります。


デッサン#1

『空の高いところで生まれた雨粒が、僕の足元に落ちて 今、はじけて消えてった。』

一番最後のフレーズ。見えないところから生まれた水の滴が地上に落ちてくるまでどれくらいの時間がかかるのだろう。様々な要素が混ざりあって生まれるもの、雨と同じように、愛もまた消えていく。アルバム「ロマンチスト・エゴイスト」には意外と「雨」という言葉が多かった。


愛なき……

『君は砂 僕は雨水 交わるたび澄んだ愛に変わる』

「君は砂」ってすごい表現じゃないですか?いくらなんでも砂って。綺麗なフレーズだけどこの曲自体はなんともいえないジトッ……とした汗ばむ感じの湿り気があります。


空想科学少年

『あの娘ももういらないよ 雨の中で nothing nothing』

名曲の中にも雨。悲しい雨です。つらいことがあった時に雨に降られると追い撃ちのような気持ちになる。しかしそんなことも感じたくない、心なんていらない……と少年は思っているのだ。


パレット

『雨は降り続き雲に隠れたまま 泣いている月を見つけた鳥はもう唄うのをやめてしまった』

この前のAメロが前フリになっているんですけど、何度見ても音読したくなるくらい秀逸なフレーズです。悲観的に物事を見すぎると本当にそんな風になってしまう。月は泣いているとは誰が言ったのか。鳥は唄を忘れていない。自分が聴けなくなっただけなのに。

 

元素L

『雨なら傘を 晴れたらランチを 君には毎日親密な日々を』

愛する人にとって、必要な時にそっと寄り添える存在でありたい。ごく自然な姿で。そんな小さな希望が、雨の時の傘という形で現れているように思う。

 

∠RECEIVER

『雨が家を沈め 波が町ごと浚った 奪った』

テーマが重たいものを扱っているので歌い出しから切実かつ無力さを感じさせる。自然の力は脅威だ。恵みの雨も時に暴力となる。しかし人は強く生きている。私はこの曲が好きです。

 

カシオペヤの後悔

『灼熱のプライドが激しい豪雨に打たれたように冷たい』

「激しい豪雨」って若干頭痛が痛くないですか。岡野詞の特徴だと思ってます。でもそれが尚のこと、灼熱を冷たくするほどの雨ってことが際立ってて効果的な気がします。後悔先に立たず、一時のミスで取り返しのつかないことになってサーッと血の気がひく。そんな曲。

 

wataridori

『降りだした雨は羽を濡らした 止むまで少し休もうかな』

時には辛いことから一旦逃れることも大切。雨宿りすることで何か見つかるかもしれないから。渡り鳥のように、人生という長い旅を続けるには必要な休憩もある。とても優しいこの曲からはそういった「ゆっくりでも進み続ける」というメッセージが込められているように思う。そして辿り着いたそこには、自分にとって出会うべきものが待っている。それは人かもしれない。本かもしれない。音楽かもしれない。

 

君の愛読書がケルアックだった件

『雨の冷たさを 空の高さを Don't think,feel』

 考えるな、感じろ。少し風変わりな彼女に近づくには自分も今までにはない違う感覚を持たなければ。最後に雨に打たれたのはいつだろうか。突然の大雨で傘もさせないような時って、もうどうでも良いや!って逆に楽しくなりますよね。


Fade away

『慈しみの雨が私を通りすぎたら 心の隅がまたうずき始めたの』

あまり他の曲にはない「慈しみの雨」。人に優しくされても、どうしようもなく不安で不安でたまらない。逃げてしまいたい。消えてしまいたい。自分が悪いとわかっているから優しい言葉が辛い時ってあります。

 

☆カップリング

サボテン Sonority

『何処にいるの?こんな雨の中 どんな言葉待ってたの?』

タイトルの通り、「サボテン」の後日談。メロディは同じでアレンジと歌詞が違うので、サボテンを聴いてからだとなお深みの増す曲。「待ってるの?」→「待ってたの?」

過去形……そうか……


Swing

『雨が止んで賑わう街に 君の声はもう響かない』

これも悲しい雨。止んでいるのに、乾いているのに、心が晴れていないような曲。無味乾燥で淡々とした気持ちになる。


蝙蝠

『細い雨がただあなたへと 降り続くなら』

この曲の雨は、綺麗でありながら残酷。雨は汚れを拭い去ってくれる。しかし、「あなた」に雨は降り続き、およそ突き刺さるくらいなのに、「あなた」の中にある陰りは消えない。濡れてつやつやと黒く光る蝙蝠の羽根のような曲。


ワールド☆サタデーグラフティー

『土曜日なのに雨だね ここは東京なのに1人だね』

これは単純に天気がアクセントとなっている曲。東京なのに1人でもいいけど土曜日なのに雨は嫌ですね。私はインドア大好きですが、出掛けようと思ってた時に限って雨となるとやる気をなくします。


見えない世界

『空から降りだす雨に 強すぎる風のいたずらに』

ここのパートは次々と「困難なもの」が現れてきます。「僕らが目指す理想は 月のように形を変えていくけどずっと空にはあるのだから」という歌詞が大好きなんですが、雨が降って月が見えなくなることも多々あるでしょう。だけど上を見上げるだけでも何か変わるかもしれない。

 

Hard Days,Holy Night

『雨は夜更け過ぎに何に変わるんだったっけ?』

どこかで聴いたようなフレーズ。クリスマスに深夜まで働き、彼女の元へ向かうため飛び乗るタクシーのラジオから流れているのはあの有名な……。ホワイトクリスマスが自分にとってはまるで珍しくもないので、「雪も降っていないけれど」という歌詞に当時「異常気象だ」と思った事を思い出しました。


小説のように

『永遠に雨が降り続けばいいのに』

悲しいものとして扱われがちな雨。しかしなぜ雨が降り続けばいいと主人公は願うのか。それはぜひ曲を聴いてみて頂きたい……岡野昭仁の創作恋愛系の曲で最も美しいんじゃないかと思う歌詞。展開がドラマチックなのに、歌声が澄んだように綺麗で泣きたくなる。

 
小規模な敗北

『焼け野原を冷ます雨が落ちて 青春の日が生焼けのままで』

「青春」という言葉に対して「生焼け」という言葉で返す曲ってあります?!新藤晴一よ。燃え盛る情熱も、老いと共に冷めていく。まだやりきっていないのに、もう食べられたものではないからあとはフォークでつつくだけのあの日々。雨というより「生焼け」という言葉の巧さに舌を巻く。


Rainbow

『走る 走る 時を忘れ 疲れ知らぬ 風の子たちは 雨が降れど ものともせずに まだ走る』

雨の後には虹。ベタな表現ではあるけれど、岡野昭仁が使うと等身大なポジティブさが強調されて、綺麗事ではない剥き出しの強い光を放つ。「風の子たち」って可愛い。


LIVE ON LIVE

『何度となく降り注ぐ強い雨に打たれ 痺れた足 奮い立たせて走り出した』

いつまでも、ではなく「何度となく」なのがミソな気がする。公式音源がLIVEバージョンしかない稀有な曲、情熱と泥臭さと熱狂と混乱と歓喜。雨を払い除けて続けてやってきてくれたからこそ今がある。そしてこれからも、ずっと続くと信じて……

 
Part time love affair

『声に出来ず消えていく「Why?」 降りだした雨 滲んでいく景色』

なぜ、なぜ、なぜ……それだけが主人公の心の中に浮かんでは消える。どんよりとした空模様は自分の心のよう。曇ったガラスにWhyってたくさん書いちゃったりする。「君はそうか Wのマーメイド」とか言い出すまでの過程が面白い。雨が心象風景である使い方。


夕陽の色

『雲が流れ 雨が降って また晴れを待つように 時間の流れに身を委ねた方がいいだろう』

またくどくどと説明的な岡野詞。しかし「雲が流れる=時間の経過」というのはROLLでも見受けられる表現なので、それだけじゃ足りず雨が降りまた晴れるまで、あなたを忘れるためにはそれだけの時間が必要という意味にも思える。

 

 

 

ここまで様々な「雨」の持つ意味をぐだぐたと書いてきたけど、ポルノファンが誰しも悪い天気や雨の理由を問われた時に、真っ先にこう答えるだろうという曲がある。

 

天気職人

『雨にもちゃんとした素敵な理由(わけ)がある 誰かのことを想う時にはこぼれる涙隠してくれる』

 

お空の上には、天気職人という、天気を作る人がいて、しかめっ面でひたすらに心を込めて夜のうちに明日の世界を覆う空を染め上げている。その天気によって、物語が動き出す人々。ファンシーかつハートフルな世界観のこの曲。あったけぇ~……こんなにほっこりする曲は例にないくらい、なんだか絵本のような、オムニバス小説の中の一話のような、そんな曲です。ポルノファンは大体天気職人はいるものとして話を進めているはず(自分調べ)。

雨が降っても怒っちゃだめです。それはきっと誰かの涙を隠しているのだから……

まあ普通に天気は良い方が嬉しいですけどね。しまなみロマンスポルノ、雨が降りませんように!がんばれ天気職人!アミュフェス楽しみ!

 

 

シスター

シスター