【ライブレポ】ドラスタとS.E.Mに会えた日【F@NCOMLIVE~BRAINPOWER!!~】

2023年7月9日に開催された「315Production presents F@NTASTIC COMBINATION LIVE~BRAINPOWER!!~のライブレポです。以下「ファンコンライブBP」。これを書くにあたりアーカイブはまだ見ていないので、所々違う箇所があるのはご了承下さい。

筆者はSideMを知ってから約3年のペーペーPです。好きになった経緯などは以前はこのような記事にまとめました。

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5月のロードマップ報告配信で突如として発表された、315プロのアイドルによる、3DCGのユニット合同ライブ。何もかもが未知の状態で、そもそもがコンテンツの行く先に不安を抱えている状態ということもあり、私は最初どうするのか迷っていた。だけど、見たことによる後悔と見なかった後悔ならば、圧倒的に後者の方がダメージが大きいだろうという経験則から、もうどうにでもなれ~!と半ばヤケでチケットを取った。

結論から言うと、心の底から何もかもが幸せなライブだった。

 

☆会場の様子

今回の会場である「神奈川県民ホール」は横浜の赤レンガ倉庫の近くにあり、時間を潰すにはあまり困らない場所だったので、早めに行って会場物販で買い物をした。グッズの売れ行きは、開演に近づくにつれて徐々に売り切れていったので在庫が少なすぎるということもなさそうだった。ランダムブロマイドの交換のやり取りをしている人も多く、普段私が行っている舞台等ではなく、SideMの現場でそのようなことが起きている光景が新鮮だった。

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物販に展示してあったアクスタ。メチャクチャ良いので絶対買う

 

カフェで休んでいると、アイドル達がリハをしています!みたいな公式ツイートが流れてきて、いよいよ現実との境目が曖昧になってきたぞ……と慄いた。まぁ今日起こることは全部現実なんですけど……みたいな気持ちもありつつ、まだどこか不安というか、どうなるんだろう……みたいな感覚もずっとあった。

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何をしてても笑ってくれない舞田のクリアカードめっちゃ好き

 

会場内に入ってびっくりしたのが、モクモクとスモークが焚かれていることだった。私はライブ会場がスモークで薄く煙っているのが大好きな人間なので、否応なしに興奮した。今日、ここで本当に315プロのライブが開催されるんだ……!という高揚感に包まれた。

 

☆開演前

まだ客席に入る勇気が無かったので、ロビーのベンチで速効ブルーベリーを飲んだり水を飲んだりして一息着いていると、会場内から「ぎゃーーー!!!」と突如とんでもない悲鳴が聞こえてきた。何だ何だ?!とつられてロビーにいた人も中を覗きに行く。後で知ったのだが、なんかミス的なもので一瞬6人の姿が出てきたらしい。そうとは知らなかったものの、今日は私がこれまで体験してきたこととはまるで違うことが起きるんだという予感が一気に高まり、こうしちゃ居られない、これは行き慣れてる舞台とは違うんだ、起こる全てをのんびりして見逃すわけにはいかない…!!と少し早めに席に着くことにした。

私はSS席は落選しS席の当選だったので、2階のセンター寄り上手に着席した。1人ぼっちでそわそわしていると「緊張してきますね…」と隣の人が話しかけてくれた。周りはどうやら一人参加の人が多かったようだが、どうにかして未知のステージへの期待と不安が入り混じった気持ちを共有したいという雰囲気を感じた。

開演10分前ほどで、メインステージ横のモニターに突然次郎が現れ、会場がまた瞬間的に沸騰した。Twitterで行っていたカウントダウンの映像だと気づいたが、いよいよ目の前にみんなが現れるのだ…!!という期待感を煽る。この動画の舞田が本当に可愛くて改めてメロメロになった。

本当にかわいい。

 

会場内では妙なことが起きており、ずっとドラスタとS.E.Mの曲が交互に流れていたのだが、段々客席が異様なテンションになり、最初は曲に合わせてペンライトを振ったりしているだけだったのが、盛り上がる曲になると歓声が起き、音源なのに道夫さんが"越える"とフゥ〜〜〜〜♪♪と煽るような事態に。極め付けに、ムンナイが始まると「ギャーーーーーーーー!!!!」とまるで目の前で公演が始まっているかのような空気感になり、最前ドセンではUOが焚かれていた。信じられないが、本当にまだ何も始まっていない。雄叫びを上げたオタクたちは思わず謎の一体感にアハハ…と笑ってしまっていた。私はこの異様な集団幻覚に、今日ここまでやって来た人みんなが、色々な気持ちを抱えながらも「盛り上がるしかないっしょ!!!」と思っているのだな…と元気づけられた。

 

☆前説

既に熱気が溢れんばかりの会場内で、フッとBGMが止み、客電が落ちる。その時を待ち侘びていたみんなが小さく悲鳴を上げる。緊張感のピークの中で、ドラスタとS.E.Mがいつものライブ前の注意を読み上げてくれた。そう、ファンの前に事務員である山村は出てこない。演者のみんなが前アナをしてくれている。輝、薫、翼、道夫さん、舞田、次郎。一人一人が名乗るたびに、ワッと歓声が上がる。

315プロのアイドル達が、今、初めて目の前に現れようとしている。

 

M1 Beyond The Dream

聴き慣れたフレーズと共に目の前に現れた6人に大歓声が上がる。DRAMATIC STARSが下手側、S.E.Mが上手側に一列に並んでいた。

最初は、うわぁ、いる、いるよ………!!!とじんわりした感動に包まれていたが、すぐに脳みそが破壊される瞬間が訪れた。

 

ジャンプが、バラバラだったのだ。

 

そう、《Let's jump,Everybody go.》という歌詞でみんなが大きくジャンプする時、その高さ、腕の位置、膝の曲げ方が、何一つ違っていた。6人全員が、それぞれの動きをしていた。

これが何を意味するのか。人間、6人集まってその場でジャンプしてくださいと言われ、全く同じ角度の同じポーズで跳ぶことは無いだろう。今、目の前でそれが起きていた。

 

315プロのアイドルが、生きている。

 

冒頭20秒にして、その事実に真っ直ぐ貫かれた私の脳は音を立てて大爆発した。

今日は、すごいことが起こる。起きている。その予感でいっぱいになった。

 

ビヨドリもちゃんとドラスタとS.E.Mが歌っていて(目の前にそのユニットしかいないから当たり前なんだけど)、すごく嬉しかった。翼と舞田の《心のオアシス みんなのイエロー》のユニゾンめっっっちゃ可愛かった。「Beyond The Dream~~~~!!」の、舞田の背中をそらす振付がめっちゃ大きくて、ジャンプもめっちゃアイドルポーズで、キメでピタッと止まるし、身振り手振りが全部大きい!!かわいい!!かっこいい!!と”初めて見る舞田類のダンス”に目が釘付けになった。

 

M2 STARLIGTH CELEBRATE!

まだ何がなんだかわからないまま、ドラスタのユニ曲へ。ちょうど2日前に3DMVが先行お披露目されたこともあり、ドラスタさんのパフォーマンスが生で見れる~!!という喜びがひとしおだった。輝のダンスのキレすごい!薫のパフォーマンス優雅だし歌うまい!翼めっちゃ手足長い!とまたも情報の海にあっぷあっぷしていた。3人がお互いに向き合って手をかざすところでは思わず客席から「ヒャ~~~!!」と声が上がる。この日の観客は、目の前で巻き起こる”現実”のすごさにたびたび脳を焼かれて要所要所で限界の悲鳴が漏れ出ていたのが面白かった。何もかもが初めてのステージで聴くスタセレは、安心感がありとてもよかった。

 

M3 ∞ Possibilities

ドラスタが来たということは、やはり…という流れでS.E.Mが登場。ビビットピンクのレーザーの中で踊る銀ピカギラギラのスーツ。本当に目の前で、S.E.Mのステージが繰り広げられている……!!振付は記憶のどこかにあるものに似ているが、今は関係ない。ピシッと姿勢のいい道夫さん、やっぱり振りが大きく緩急のある舞田、適度に力の抜けた動きをする次郎。ただひたすらに、S.E.Mがいた。サビ前の”情熱のポーズ”では、ワッと喜びの歓声が上がる。そして道夫さんが”越えた”瞬間、観客の盛り上がりもピークに達する。

 

MC①

正直MCの内容に関しては記憶のみだとあやふやな部分が多いので雰囲気で。3曲を披露したところでユニットが揃い、改めて自己紹介。私は3曲披露する間に、すでに脳のキャパシティが限界を迎えそうになっているのを感じ、「いかん…落ち着かないと、このままボンヤリ眺めてるだけになってしまう…!」と思って落ち着くよう努めていたのだが、割とみんなの姿に慣れてきたな~と思っていたのも束の間、輝や道夫さんの話を聞いている舞田の仕草を見ているうちに「ああ、うんうんって頷いてる……腕の角度かわいい……身振り手振りが大きい……」とジリジリ脳が焼かれ始め、ふいにこちらを向いて手を振り始めた瞬間にボン!!!!!と弾け飛んだ。類が……類が手を振っている!!!この「誰かが話している途中に何かをする人」というのも、全員がそれぞれ生きているからこそである。

道夫さんの「ここからがライブ本番だ」という言葉にハッとなる。そうだ、まだ全然始まったばかりなんだった…でも、もう何が起きても楽しい!ワクワクする~♪と、何が起こるのか身構えていた次の瞬間。

 

M4 GOLD~No.79~(Short ver.)

プァ~~~~……♪ \ギャアアアアアアア!!!!!!/

言葉通りの、阿鼻叫喚。ここからがライブ本番です!と言われて始まるのが、山下次郎のソロだなんて一体誰が予想しただろうか……。

次郎が歌い始めても悲鳴は止まず、「信じられない!」と「これから起こることってまさか……」の予感で会場はAメロの直前までざわついていた。次郎のダンスは、気だるげな余裕があり、その代わりカメラに抜かれる瞬間やキメのポイントでの小技が光るタイプのパフォーマンスだった。3DMVでも見たことが現実になっている。あの映像は、本当にステージ上の山下次郎さんを切り取ったものだったんだ……と感動した。サビのダンスがちょっと面白風になっていたのは若干の勿体無さを感じたり。ジェスチャーの振付じゃなくてもいいのにな~と思うが、まぁそれも味と言ってしまえば味である。

 

M5 THIS IS IT!(Short ver.)

次郎ソロの直後にイントロが流れて、私は予測可能回避不可状態になり崩れ落ちてしまった。自分はそこまで普段ライブでオーバーリアクションな方ではないと思っているが、人間本当にキャパシティを超えると体が勝手に動いてしまうのだと悟った。

あの底抜けに明るい太陽のような舞田類のソロ曲が、星のきらめきのような少し切ないイントロから始まるのが大好きなので、聴こえてきた瞬間胸がいっぱいになった。メロディもあえて少し落ち着いた低めの旋律なのが本当に好きで……。

《Come on,join us! おいでよ、楽しまなきゃ!》とは、まさに今日のためにある言葉にも聞こえる。舞田は歌いながらステージを歩き回って、ニコニコして、いっぱい、いっぱい手を振ってくれた。その一挙手一投足が本当に可愛らしくて、きらきらしていて、ありがたくて(?)、ウウ~~…!!と小さく呻き声を上げることしかできなかった。

終わってからかなりの人が言っていたけど、私もステージの上の舞田を見て「舞田ってこんなに踊れるんだ…!」と驚いた。野暮とは思いつつあえてステータスの話をすると、実は舞田のDa値は4なので、あの6人の中では薫の次に低い。しかし、そこをカバーするのがVi値7という数値で、技術や正確さとは違う「ダイナミックに動きしっかりキメを作ることで、華やかでいわゆる”魅せる”タイプのダンス」だと思った。ステージの上の舞田類という存在を、あのように解釈してパフォーマンスしてくれたことが私はすごく嬉しかったし、もっともっと舞田類のことが大好きになった。

曲の最後では道夫さんが出てきて、また歓声が上がる。

 

M6 Learning Message(Short ver.)

ここまで一人ずつのパフォーマンスを見てきたが、私がこのライブで特に楽しみにしていたことの一つが”硲道夫さんのダンス”だった。道夫さんのダンスは、正確、精密、芯がブレないという、正に本人の精神性そのものを体現しているようなパフォーマンスだった。MVでの道夫さんは常にまっすぐ前を向き、未来を見据えて姿勢を正していた。その姿に涙していたのだが、今、目の前のステージ立って、変わらない眼差しで私たちを見つめていた。

この曲の振付は、独特というか有り体に言えば少しなのだが、「面白い動きをしているから」ではなく「きちんと動ける人が意図をもってヘンテコな動きをしている」という、インターネット風に言うと”無駄に洗練された無駄のない無駄な動き”みたいな面白さがあった。しかし、それを道夫さんがいたって真面目にやっていること、それが逆に真摯な想いの裏づけであることを、私たちはこれまでの積み重ねで知っている。道夫さんが良しとしているなら、私はそれを全身で受け止めるだけだ。もちろん変な部分だけではなくかっこいい振付もあるので、その絶妙な融合加減が正にS.E.Mというユニットの本質に通ずるのだなと私は感じた。

 

3人のソロが終わり、次は何が来るんだろう……とざわついているその時、またもや会場は驚きと大歓声に包まれた。

 

M7 Study Equal Magic!(DRAMATIC STARS ver.)

ここでライブの前にも予告されていた、楽曲交換枠が来た!ドラスタが『S=M』をやるだろうということは、なんとなく連動ストーリーやパンフレット(ライブとの交錯具合と情報量がとてつもないので、該当Pやファンは絶対に読んだ方がいい)で確信してはいたものの、実際に始まると面白すぎて圧倒されてしまった。ポップアップで出てくるなんて聞いてないよ!こういうアイドルっぽい演出、どんどんやってほしい。

連動ストーリーではこの曲に苦労している姿をたくさん見たし、何より3人がS.E.Mのパフォーマンスとそこに込める意味をすごく大切に扱ってくれているのを知っていたので、普段ドラスタがやらないようなダンスと動きを見て、ありがとう……と胸がいっぱいになった。それはそれとしてS.E.Mの振付をする桜庭薫、面白すぎる。

要所要所に楽曲を交換した意味が散りばめられていて、「錬金術知ってっか~~♪♪」という薫の美声、《”Wing” ほら 飛べるさ!》が上手いこと翼のパートになっていたり、人文字が”S・T・K”と3人の名前の頭文字になっていたり(歌詞はそのままなので蟹・ウニ・Takoの画像みたいになっていた)、オレンジ色のタケノコが一面に生える光景だったり。ただ歌うだけではない、このファンコンライブをやる意味が生まれていたのがとても良かったと思う。

あと、改めて思ったのが声出しできることの嬉しさ!私は315プロのことをコロナ禍で知ったので、声出しの現場には行ったことがなかった。こういう盛り上げ曲でコールできるのが楽しすぎたし、知らなかったコールのセオリーにびっくりしたりもして、新鮮な気持ちで『S=M』を楽しめた。曲に思い出が乗っかって更に好きになれることがライブの醍醐味だとも思うので、また一つ宝物が増えたなぁとジーンとしていた。

 

MC②

ドラスタの3人がそのまま出てきて、曲の交換について話し始める。こういうMCの時の、「あの時ちょっと苦労したんだよな~!」という、「ちょっと苦労した」の内容を、連動ストーリーを見ていると全て知ることができる。それを聞いた時に、「ああ、あの時は大変だったよね」という”見ていた側=Pとしての立場”になれるのが、うまいことできているなぁと私は感じた。逆にストーリーを見ないでライブを見たときに違和感を感じない程度の情報の出し方の塩梅が非常にバランスがいいなとも思った。

 

M8 約束はドリーミングフライト(Short ver.)

次のソロメドレーのトップバッターは翼。新鮮に、翼って……足長!スタイル良!背高!それでいて……めちゃくちゃ可愛いなぁ!!!という気持ちになった。あの、脚を斜めにピーンて伸ばしてターンするところ、妖精みたいだった。ここまで目の前のアイドルの動きに全力集中していた私は、ドラスタのターンになったことでやっと上のモニターの存在に着目することができ(遅すぎる)、飛行機雲がsmileになっててかわいいね、などと思う余裕があった。

曲の最後の方ではなんと薫が出てきて、記憶がどんどん上書きされていた私は新鮮に「薫だ!!!」と思った。ファンコンライブは目の前でいろいろなことが起こりすぎていちいち覚えていられないのだ。いやもう……桜庭薫さんってこんなダンスもしてくれるんですか?とあまりの可愛らしさに会場も大いに沸き立つ。アイドルとして完璧な仕事をこなす薫の姿に、そうかこの人は、常に全力なんだ……と改めて実感した。

 

M9 Because(Short ver.)

MVが公開されてからたくさん話題になっていたけど、あの桜庭薫のパフォーマンスを見た後に改めて聞く『Because』という曲は本当に素晴らしかった。《完璧な輝きを届けてみせるから 受け取ってほしい 僕のすべてを今込めて歌おう今…》という言葉に込められたものが、すべて本物であることを知った。

ライブ会場で聴く薫の歌声は本当に凛としていて力強く、歌の上手さが際立っていた。クールなだけではない熱量の籠ったパフォーマンスに、ペンライトを振る手にも力が入る。そして、順番的にわかってはいたことなのだが、曲の終盤では輝が出てきて……薫と輝が一緒に……?!と遅れて衝撃がやってきた。ここでもまた”現実”に驚いたのだが、輝の方がダンスが速い!!ずれているというわけではなく、薫とはリズムの取り方が違うというか、キビキビと元気に動くので全然違ったパフォーマンスに見える。”ダンスの上手さゆえに振りが速く見える”というのは、私が普段行っているテニミュ等の生身の人間が演じる舞台でもよく見る光景だったので、より”存在”の濃度が上がって脳みそが喜んだ。

 

M10  THE FIRST STAR(Short ver.)

ソロメドレーの最後を飾るのは、輝。なんかもう、ファンコンライブの初回にドラスタがいてよかった……としみじみ思った。安心感というか、ホッとする。輝の放つ明るさとパワーを真正面から浴びることが、これだけ自分に元気をくれるのだということがわかっただけで、ここにいる価値が高まる。みんな色々な想いを抱えて今日という日を迎えたのだと思う。だけどそれは、紛れもなく”いい日”となった。

 

M11  DRAMATIC NONFICTION(S.E.M ver.)

楽曲交換で、S.E.Mがやるなら『ドラノン』がいいな~とずっと思っていたのが実現した喜びと、最初のポーズが思いっきりS.E.Mナイズされていたおかしさで叫んでしまった。というか特殊イントロになっていて、ファンコンライブってこんなことまでしてくれるんですか?!と気合の入り方に驚いた。ドラスタの曲のなかでも割とシリアス寄りの楽曲だし、編曲の雰囲気もS.E.Mに合ってるだろうなと思ってはいたけど、正に大正解だった。

今回のメンバーはキャストも言っていたように、全員が”大人”。ドラスタとは形が違えども、それぞれの人生を歩んできた人たちによって新しく色づけされたドラノンはめちゃめちゃカッコよかった。おもしろいもカッコいいも楽しいも可愛いもできる、S.E.Mが好きでよかった………と改めて思ったし、ドラスタさん曲を貸してくれてありがとう……となった。ドラスタの『S=M』が新境地の開拓ならば、S.E.Mの『ドラノン』は魅力の再認識といったところか。

 

MC③

それぞれのソロ~楽曲交換パートも終わり、健闘を称えあう6人。この辺で確か輝と次郎がお酒を飲みに行った話をしていて、「お酒おいしかったよね~」みたいなリアクションを2人でしているところで、また脳が破壊された。この”誰かのリアクションに誰かが反応して動く”みたいなのがノンストップで押し寄せてくることのすごさに、最後まで全然耐えられなかった。とか思っていたら、類が「みんなでやりたいことがあるんだけど…」と言い出して、コーレスの練習が始まった。315プロのアイドルと、コーレスできている……リアルタイムで……!!!という感動があった。「俺たちのライブに初めて来たよ〜って人〜!」という問いかけがあったが、それを聞くってことは…このライブが初めてじゃない人がいるってこと?!羨ましすぎる!!と思った。

ライブもいよいよラストスパートとなり、終わらないでくれ~~!!と早く次の曲も聴かせてくれ~~~!!が同時に押し寄せた。ここまで約60分くらいなのに、信じられない密度である。

 

M12  Multiple Entertainment Show!

ここでMVも披露された最新ユニ曲の『MES』が来た。あのMVの出来が本当~~~~~に良すぎて、私はこれを書いている今現在でも毎日毎日見ている。(良すぎるので貼っておく)

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タイミングが良かったのもあってか、イントロで歓声が起こる。今回S.E.Mがユニットとして披露したのはまだ『∞ Possibilities』だけなので、十八番である「カッコよさと面白さの融合」みたいな曲も見れるのが嬉しかった。これまでソロで見てきた3人の違いが、一緒に踊るとよりわかりやすかったし、『∞ Possibilities』がスタイリッシュ寄りだったのに対して、めちゃめちゃハードに踊っていた。熱くて、まっすぐで、ちょっとコミカルでユニークで、カッコいい。私の思い描いていたS.E.Mのステージがそこにはあった。あのMVも、本当にS.E.Mのステージの様子をそのまま映し出してくれたんだなと思えたし、自分が初めてアニメで『S=M』を見たときのとてつもない衝撃と感動に似た、原始的な感情を思い出していた。そして改めて舞田類のダンスに魅了されていた……本当にカッコよくてチャーミングで、いいんですか?こんなに素敵なアイドルを好きでいられて……と嬉しくなった。

 

M13  Change to Chance

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ドラスタも素晴らしいMVが配信されましたね。冒頭のスタセレと比べて、こちらは逆にシリアスなカッコよさを前面的に押し出した曲で、ドラスタの大人な魅力全開のステージを見ることができた。連動ストーリーでもS.E.Mが評価していたように、ドラスタの魅力は、人間としての個性はバラバラでも、個々の能力値が高く、ステージ上では息の合ったパフォーマンスを披露できるというところにあると私も思っている。実際にライブを見ることで、その説得力がひしひしと感じられた。やっぱりドラスタって本当にカッコいい……。

 

MC④

私は連動ストーリーで舞田が薫に懐いていたのがめちゃくちゃ好きだったのだが、ここでもミスターさくらばに絡みまくって邪険にされているのが見れて大喜びしてしまった。冒頭で輝も「俺と類をそういう目で見るな~!」みたいなこと言ってたけど、薫の舞田の扱いってそうなんだ……(笑顔)という発見があった。「俺たちもうすっかりfriends!だよね☆」と言われ「……勝手にしろ」と言う薫にフゥ~~~と茶化しの声が上がる。ありがとう、ファンコンライブBP。

「次が最後の曲だ」と言われ、お約束の「ええ~~~!!!」が飛び出る客席。本当に終わってほしくなくて私は既に泣きそうだった。次はいよいよ今回のために作られた合同曲。コールもやってね~!とのお達しにワクワクが止まらなくなる。

 

M14  Dramatic Anthem

 

試聴が来たときから、いい感じの曲だ~とは思っていたが、実際にライブで聴くとめちゃくちゃカッコよかった。今回のテーマである”知的さ”をモチーフとした、スタイリッシュで大人なアレンジになっていて、どちらのユニットの雰囲気にも合っていた。後に発表されたがCDシリーズになるようなので、後続のユニ曲もすごく楽しみ。

今気づいたんだけど、後半になるにつれて楽しすぎたのかどんどん記憶が曖昧になっていってる。こんなことになるイベントは本当に久しぶりかもしれない。

 

曲が終わり、みんなが挨拶をしながら捌けていく。舞田は最後の最後まで愛嬌たっぷりでかわいいなぁ……と思っていたら一番最後に捌ける次郎が投げキッスしてきてうわ!!!!!!になった。ずるい、山下次郎って本当に……ずるい。心得ている。(配信に載っていないらしい、残念…)

はぁ、すごいもの見たな……と放心する暇もなく、アンコールの掛け声が始まる。あらゆるライブでのアンコールって、半ば形骸化しがちなものというか、「出てきてくれるよね」という確信の下で行われることが多いとは思うんだけど、私はこの何もかもが初めてのファンコンライブで、「このまま本当に終わったらどうしよう…!!!いやだ!!!」と思いながら、一生懸命コールしていた。こんなに必死に、本気で終わって欲しくなくて、祈るような気持ちでアンコールをしたのはいつぶりだろうと思った。そのくらい、みんなと離れるのが嫌だった。

 

程なくして、画面横のモニターに何やら楽屋前の廊下のような映像が映り、次郎が出てきた!こんなに呼んでくれてアリガトね~的なことを言いながら、みんなが次々向かってくる。すごい。本当に私たちの声援が聞こえてるんだ………と本気で思えて、感動した。ファンコンライブはこんな風に「すごい歓声だねぇ」とか「みんなの声が聴けて嬉しいぜ!」みたいな、”こちら側のリアクションを想定して進んでいく”という場面が随所にあったのだが、それが客席の空気感と全く齟齬を起こさずに最後までやり切ったのが本当にすごいと思った。まるでリアルタイムなアイドル達の言葉で叫んだり、笑っているかのような。その想定が少しでもずれると違和感が生まれ、実在性がガラガラと崩れる危険性もあるが、ファンコンライブにはそれが全然無かったことも、心の底から没入できた要因だと思う。タイミングは忘れたが次郎が「そこ~!笑わないの!」みたいに客席に絡んでいたのもめちゃくちゃ良くて、脳がドロドロドロ……になった。

最後に輝が「今、会いに行くぜ!」って言ってくれたの、め~~~~っちゃ嬉しかったし、来てくれるんだ~~~(涙)(涙)になって最高だった。心からアンコールしてよかった。

 

M15  DRIVE A LIVE(アンコール)

最後はやっぱりこの曲だよな!という締めのドアラ。ここまでカウントダウンからパンフから何もかも徹底して「315世界のアイドル達によるファン向けライブ(コンテンツそのものやPの存在はどこにも出てこない)」という体を貫いていたからか、「SideMって呼称がいきなり出てくる」みたいな話も目にしたけど、私はもうこの空間が幸せすぎてなんか、細かいことはどうでもよくなってしまっていた。実家のテニミュでも思いっきり作中で「テニスの王子様」って言ってるし……みたいな……あんま気にならなかったかも。ファンコンライブでも、そうじゃない形式のライブがあったとしても、これはこういうもの!ってなっていくかもしれない。私はずっとドアラを歌い続けてほしい。

ドアラではもう怒涛のファンサービスが巻き起こり、受け止めるだけで精一杯だった。可愛いメンタル二人、薫に寄りかかる次郎(めっちゃいい)、背中合わせのリーダー。こうしてみると、ドラスタとS.E.Mってめっちゃ相性良かったんだな~と改めて実感した。愛嬌と明るい人柄の二人、歌が上手くて理知的な二人、みんなの柱になるリーダー。この2ユニットのライブが見れて、本当に本当に幸せだった。

オレンジとピンクの銀テープまで発射されて、2階席だったのでああ~~~欲しかった~~!!と思っていたのだが、帰り道で優しいPさん(ファンの方かも)が「ここに置いておきます!」ってガサっと置いてくれたものをありがたく一本ずつ頂戴した。

 

曲が終わり、みんなが一言ずつお礼を言って捌けていく。その時に、舞田が「またすぐに会えるよ!」と言ったのを聴いて、私は心が汚れた大人なので、「嘘だ……」と思ってしまった。この時は。なんて優しい嘘をついてくれるんだろう、きっともうこんな機会ないかもしれないのに……と、類が悲しませないようにしてくれている(と思い込んでいた)ことが逆にすごくすごく寂しくて、ちょっと泣いてしまった。

最後に、輝が捌ける前にしたのが、手を振るでもなく決めポーズでもなく、”深いお辞儀”だったのがすっごく良くて……28歳の、社会を経験している、責任や感謝を知っている人だ……ということが伝わってきて、感動してしまった。天道輝の魅力がぎゅっと詰まっていた。

 

輝が捌け、終わってしまった~~でもすごく楽しかった~~!的な空気が流れている客席に対し、間髪入れずに315プロから情報の波が押し寄せる。

先ほど、舞田は「またすぐに会えるよ☆」と言ってくれた。完全に、優しい嘘だと思っていた。

11月に追加公演があるなんて!!!!!

私は本当に反省した。よりにもよって、大好きな担当が言った言葉を一瞬でも信じなかった自分に腹が立った。本当にごめんなさい。でも本当に嬉しい。本当にまた会える。絶対チケット取って、会いに行こう。

新曲は新CDシリーズとして出るし、ファンコンライブの第2弾も開催が決定し会場は狂喜乱舞状態に。彩×アルテ、レジェ×クラファなんて絶対楽しいし絶対見たい!!!今日この場に居合わせた人、そして配信で見た人のほとんどが、開演前まで抱えていた不安感は払拭されたことだろう。私は、ファンコンライブを絶対に完走してほしいし、なんなら最終的に全ユニ揃ってでっかいライブやってほしい。でっかいモニターのある会場で。

最後の最後まで”存在”してくれてて本当に最高だった。

 

☆総括

ここまで読んでいただいた方には伝わっているかと思うが、私は今回のライブに行って本当によかったと思っている。ここまでSideMが歩んできた道があり、様々な展開を積み重ねてきた中で、関わり方も人それぞれで、2000人いれば2000通りの思いがあったと思う。最初はもちろん不安もあった。モデルに馴染めなかったらどうしよう、何らかの違和感があって、逆に”現実ではないこと”を突き付けられて、楽しめなかったらどうしよう…とか、いろいろ考えていた。そんなことは一切無かった。

私個人の思いとしては、このライブで起きたこと全て、ステージに立っているアイドルの声が、ダンスが、仕草のひとつひとつが、アイドルの姿で、想像ではなく本物の記憶として自分の中にあることが、ただひたすらに嬉しい。そんな風に思っている。

システム的な話をしてしまうと、背景が真っ黒なのは寂しいな~とか配信映像明るくならないかな〜とかもっと演出豪華になるといいな~とかはあるけど、今後変わっていくかもしれないし、追加公演でどんな風に変わるのかも楽しみ。初回であの盛り上がり方ができたのは本当にすごいし、開演前の独特の一体感を共有できてよかったな〜と思う。

会場の空気感も本当に素晴らしくて、あの場に居合わせたことはずっときらきらの宝物になるんだろうなと思う。DRAMATIC STARSもS.E.Mも、確かにそこにいた。ずっと見たかった景色を見ることができた。初めての試みを大成功に導いた2ユニットと、熱量を込めてステージを作り上げてくれたスタッフさんに心から労いと称賛と感謝の気持ちを伝えたい。いっぱいアンケートを書こう。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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