寝かしつけてくるカップリング「前夜」と「カゲボウシ」感想

カメレオン・レンズはやっぱりすごい曲だ。マジで爆売れしてほしい。ていうか通販遅くて我慢できなくて店で買ってしまったのは内緒。そのカメレオン・レンズは以前感想を書いたので、カップリングの「前夜」「カゲボウシ(Live at NHKホール 2018.1.31)」の感想。

 

CP1 「前夜」

作詞:岡野昭仁/作曲:岡野昭仁/編曲:tasukupornograffitti

今回のシングルは異様にカップリングの情報が出るのが遅くて、まさかのタイトルだけカラオケの新曲一覧からバレるという珍事に。この「前夜」というタイトルから、ライブの前夜かな?とかはたまた革命前夜だろ!とか様々な憶測が飛び交っていたわけですが。とりあえず結婚前夜じゃなくて良かったです。何曲作る気だよ……になるので……

実際は、新しい生活、新しい世界へ飛び立っていく人の不安と期待が入り交じる気持ちを現した曲でした。「旅立ち前夜」といったところ?色々考えてたけどなるほどね、と思いました。曲調はゆったりとしたテンポで優しげなんだけど、ジャカジャカギターが鳴ってて、ちょっとフォークみたいな懐かしい感じ。tasukuさん編曲だけど癖は抑え目。

で、ここで気になったのが「冷たいベットへ重い体 lay down」という歌詞。なんかちょっと前にもそんなこと言っていたような。

「だから柔らかい ベッドで take a rest tonight」

これです。同じく岡野昭仁作詞の「I believe」。最近やたら主人公を寝かしつけようとしてません?あと思い出したのは「ベッドに倒れ込んでため息ひとつ」。『君に100%』、これも岡野昭仁作詞。

昭仁にとって「ベッド」とは、時には休まる場所、時には一人ぼっちの寂しい逃げ場所になるのかもしれない。この「lay down」の歌い方がまたいい。「レイダァァァァ~~~~~~アア゛アアアア!!!!!!!!!」って、ほぼ怒ってますもん、この主人公めっちゃ疲れてる。もう寝るわ~~~~~!!!!!!!!って感じ。君に100%のベッドも、多分柔らかく包み込んではくれないんだろうなと思う。ベッドは1日のゴールであり、朝を迎える始まりの場所でもある。「前夜」のベッドはそんな情景も浮かんでくる。

ちなみに晴一の使う「ベッド」は大体二人だし、そもそも寝てない「物」として存在するだけのことが多い気がする。ある曲では下に行っちゃうし。落ちるな。

不安を払拭して最後には希望が見えるという、いかにも昭仁っぽいなという曲でした。初めて新生活を迎える年齢の人には響きそう。

 

CP2 「カゲボウシ(Live at NHKホール 2018.1.31)」

作詞:岡野昭仁/作曲:岡野昭仁/編曲:pornograffitti

これの存在が情報が遅れた理由ですね。本来ならCD発売日にはツアーが終わっていて、ネタバレなど関係ないはずでしたから……。

いやもう、シングルに入っちゃったから書くけど、メチャクチャ良かった。弾き語りのカゲボウシ。泣きました。ツアーの感想はまた別で書こうと思ってるんですけど、昭仁の謙虚で真摯な話が聞けたのも良かったし、ボーカルとしてのスキルアップを「聞いてくれよ!」と言わんばかりの圧倒的空間で、見る人全員が息を飲んで、全神経で音を聞こうとしているあの、ホールいっぱいに昭仁の声とギターの音色が広がった感じ。声に包まれてるみたいだった。あのコーナーは、私はあって良かったと思ってるし、その後とセットだと思ってる。

ただ、CDで聴いて、正直初めてこれに寂しさを覚えた。この聴こえてくる音に、晴一の影が存在していないこと。それを意識してしまうと、どうしようもなく「ポルノは二人がいいな」と思う。だから早くDVDで見たい。でも、どうなるんだろ…………ね。

 

カメレオン・レンズ(初回生産限定盤)(DVD付)

 

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