【ライブレポ】ポルノグラフィティ 15thライブサーキット BUTTERFLY EFFECT 感想 【前編】

メチャクチャ今更ですが、ポルノグラフィティ15thライブサーキット「BUTTERFLY EFFECT」、前半セットリストの感想です。本当はツアー参戦後すぐ、このブログを始める前に別のところで書き終えたものに加筆する形で書いているので、ほぼ参戦後のフレッシュな状態のまま放出することになります。後半のライブにも参加しましたが、別記事にするのでこの時点で予想で終わっていることもあります。

参加公演
2017.11.23 釧路市民文化ホール
2017.11.25、26 札幌ニトリ文化ホール

3公演まとめての内容になります。初回の参加となった釧路公演は嬉しくも自分の誕生日だったので情緒がおかしくなっている部分もありますが許してください。今回のツアーはヤバかった。とりあえずめちゃくちゃヤバかったということだけでも伝えたい。

☆OP演出
今回のステージは、舞台の手前に5枚の幕が下りていて、待機時間はそこに終始映像が流れていた。待っている人が口々に言っていたけど、なんか「オシャレ」だった。
プロペラ機みたいな小型の「飛行機」が隊列を組んで曲芸飛行したり、ツアーで回る箇所のアルファベットを点と○でつないでいったり(北海道はまとめてだったので「H」)、静かでシックな雰囲気だけど、何回見てても飽きなかった。


いよいよ始まりの時、客電が落ちて座っていた人が一斉に立ち上がる。

テレレレ、という、アコースティックギターのジングルが聞こえる。映像も変化し、どこか外国の飛行場のような場所で、人々が旅立ちの準備をしているような映像が流れる。


そして、メンバーのシルエット(まだ映像)が現れたり消えたりして、ゆっくりと歩く動きを見せる。

そして、ステージ端から、2人の男性のシルエットがゆっくりゆっくり歩いてくる映像が流れる。

その映像は、真ん中と、少し右に寄った場所に止まり………奥にいる、本物の人間のシルエットが浮かび上がり、ぴたりと重なる。

歓声が聞こえた。いよいよ始まる!期待の1曲目。








…………ポロン………………







M1 夜間飛行

ピアノの音から始まったこの1曲目。
一瞬、「予想外………!」とでも言いたげな、感嘆のため息が客席から起こる。
アッパーチューンでパーン!と始まらず、まさかまさかまさかのバラード。
この時ステージにはまだ幕が降りていて、2人の姿はまだ影でしか把握できない。

そんなおぼろげな姿から聴こえてくる歌声は確かに昭仁のもので、私はいきなりボロッボロに泣いた。何もかもが美しすぎた。

ものすごく良かった。良すぎた。聴こえてくる音も照明も全部が綺麗だった。
幕には水の泡のような映像が流れていて、淡いピンクの照明と相俟って、まるでアクアリウムの中にいるようだった。

そしてやっと気づいた。飛行機。空港。OP映像から始まっていた……このライブ自体が、一夜限りの「夜間飛行」。

札幌2日目で気付いたんだけど、映像で使われているアコギのメロディーが一部夜間飛行のイントロに酷似していた。アレンジだったのか……

予想外すぎる選曲に圧倒されてもう何も言えなかった。




M2 Montage

バラードが静かに終わり、メンバーはまだ何も言わない。

すると、まだ下りていた幕に、カシャ!カシャ!カシャ!というカメラのシャッター音と共に、2人の顔がコラージュされた写真が映り、イントロが始まると同時に幕が上がりようやくステージの全貌が見え始める。

この幕は、前述のとおり縦長の物が5枚あって、ロールスクリーンのようにそれぞれ違う高さにできるようで、この後も何回か演出で上がったり下がったりしていた。
5枚のスクリーンの後ろにバンドメンバーがいて、その後ろにまたバックスクリーンがあるという構成。

この時は、今までのアルバムジャケットやアー写がコラージュされたような映像が終始流れていて、サポメンの写真も混ざっていて粋だった。
foo?の時のバイオリンを弾いている写真が好きなので久しぶりに見てテンション上がった。

Montage超~~~~~カッコ良かった。ライブ映えするな~と思ったし、相変わらず歌が上手すぎてここでも号泣した。

なぜか「この場にいるのがホログラムだったらどうしよう?」って初めてのライブでもないのに悲しくて泣いてた(?)。
実は釧路公演の日は自分の誕生日で、そのせいで感極まりすぎてたのでだいぶおかしかったんだと思う。余談。

だけど今思えば、どうして私がこんな気持ちになったかふと考えてみると、2曲目なのにこちらに全然呼びかけられていなかったからかもしれない。客との精神的な接触がない。

3曲目が終わってMCってのがいつものパターンだけど、いつもだと2曲目くらいからはドーン!!と盛り上がって、「釧路~~~~~~~!!!!!!」とか「ハイ!!!!ハイ!!!!」とか言われているはずなのである。しかし今回はバラードから始まりこのクールでカッコいいMontage、シリアスな分余計になんか不安になったんだと思う。



曲が終わり、ボッ!と炎が燃え上がって、本ツアーのタイトル及びリードアルバムである「BUTTERFLY EFFECT」の炎文字が奥のスクリーンに映った!

M3 真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ

3曲目にしてこのハイカロリーな曲選択に正直驚いた。
というのも、「ものすごく疲れる曲らしくて、昭仁があんまりセットリストに入れたがらん(笑)」みたいなことを晴一が言っていたので、まず長丁場のツアーに組み込んでくれたことが嬉しかった。
ツアーにこれをぶち込んで、このテンポの曲を毎回ほぼ完璧に歌いこなせる人が世の中にどれだけいるだろう。

それを一切の苦しさを見せずに高らかに歌い上げる岡野昭仁は本当に肺活量おばけ。これぞポルノの真骨頂!という様を早くも見せつけられる。
ここでようやく、「釧路~~~~~~~!!!!」と煽る昭仁の声が入り、会場の盛り上がりはすさまじいことに。
真っ白なライトに照らされて力強く歌う姿と、迫真のギタープレイを見ていたら、うわーーーーっと2人がそこにいる実感が湧いてきて、またボロボロ泣いてしまった。
「同じように手を叩いた」で2回ハンドクラップする昭仁が本当にカッコよすぎてまた泣いた。
この曲は全部にパンチ力がありすぎて全身が圧倒される。まだ3曲目なのに。


☆MC①

「釧路の皆さん元気ですか!!!!!!」
「盛り上がってますか!!!!!」
「盛り上がってますかっ!!!!!!!!!!」


「わしらが~~~~~~~~~~ポルノグラフィティじゃ!!!!!!!」


イェーーーーーーイ!!! いつものやつ。

釧路は15年ぶりだったそう。
昭「長いこと待たせて本当~~~~にごめんね!」
ちなみに15年前のツアーはビタスイ。それにも来ていたという人がちらほら。

昭「今回のツアーは、もちろんアルバムツアーなんじゃけど、その他にも今までのポルノの歴史を感じてもらえるような、そんな曲たちもね、やっていこうと思うので!皆さん楽しんで帰ってください!!!!」

歴史か~。なんだろう、ワクワク……と思っていると、ドラムのフォーカウントが聞こえた。


M4 ワールド☆サタデーグラフティ

ワーーーサタ??!?!?!?まじで?????って思った。嬉しいけど意外すぎる選曲。

「木曜日なのに雨だね ここは釧路なのに一人じゃない」(ご当地替え歌)
ちなみに札幌は両日とも早すぎる大雪でした。

今回のセトリの予想つかない度がすげぇ!!って思いながら元気にワイパーした。
ドラムのフォーカウントから始まって、少しテンポ遅めだったような気がしなくもない。
良い曲だよね。なんかほっこりする。ちなみに2番の新宿青山下北がぐちゃぐちゃぁ~ってなってた回あった。


M5 ダリア

これ、圧倒的にCDよりカッコよくてビビった。そもそもダリアあんまり好きじゃなかったんですよ。
なんかCDのアレンジ軽すぎな気がして。でもイントロのリフは嫌に頭に残るし。でも別に好きじゃないなって。

いやでもこんなカッコよくなる?!って感じでした。リフを昭仁が弾いてそこに赤と緑のスポットドーン!!って始まり方も最高。

間奏のブラス部分がギターメインになってるのもカッコよくて、今回tasukuさんが入ってくれたことでやれることの幅が圧倒的に多い。
音も厚くて、バンド!!って感じが良かった。この音源早く欲しい。


M6 ネオメロドラマティック

えああああああああ!!!!ヴォイ!ヴォイ!ヴォイ!!!!!!!
何年ぶり?!??!?!のネオメロ。調べたら自分にとって約7年ぶりでした。
文句なしに盛り上がって最高だった。正気か?序盤からこんな楽しくていいの?って気持ちに。
ひたすらぶち上がって歌詞間違いもお構いなしって感じで最高だった(相変わらず「摘まれる」「もがいてる」ピンチ)
「助けてと確かに聴こえた」を「たーすけてーと」と詰めて歌ってたのが珍しいなと思った。



M7 メリッサ

おなじみのイントロが始まったあと「え??!!?もうやるの??!??!ヤッターーーーーーー!!!!!」になった。
今回本当に飛ばす飛ばす。マジで意気込みが違うなってなんとなくこの時点で感じてた。

メリッサのライブでの聴きどころはなんといっても、サビ終わりの昭仁のロングトーンなんだけど、釧路ではなんと1番始めのサビの「貫け~!」を、Aメロ始まる直前まで32カウント伸ばし続けてスッと一息でAメロに入った。どういうことかというと、

「愛に焦がれた胸を貫けぇーー(テッテッテレーテーテー)ーーーーーーーーー(テッテッテレーテーテー)ーーーーーーー(テッテッテレーテーテー)ーーーーーーーーーー(テッテッテレーテーテー)ーーっ、あーすが……」

いやいやいやいやいや!!!!!!息継ぎどこでしてんの?!?!?!?!この人化け物だよ………!!!!わかったよもう!!!今日はどこまでもついていくよ!!!!!って気持ちになった。
自分が見た公演の中でメリッサはやっぱり釧路がベストステージだったかな。


☆MC②

久しぶりにやった曲も、おなじみの曲も、盛り上がってくれてありがとう!という話。
ここで、今回ツアー初参戦となる、ギターのサポメンtasukuさんについて紹介。
同じ広島出身。シャイな男です、とのことで、tasukuさんからの挨拶も短め。
このtasukuさんが、今回かなりキーマンになっていた。ギターのサポメンが増えるということの素晴らしさを知ってしまった。

ここで、アルバムのコンセプト説明が晴一より行われる。もう随所で言われている内容なのでここでは割愛する。

昭「よう長いこと言えたね!」
晴「札幌着いたあたりから録音しとったら良かったかもしれん。(笑)」
昭「生で聴けるのは君らが最後かもしれんな(笑)」


ここで釧路のMCを抜粋。(必要ない方は矢印マークまでスクロール ↓ )

昭「釧路は15年ぶりってね……15年も待たされたら怒るで?!普通!!」

晴「わしらの控室にね、何に使いよんのかわからんのじゃけど、毎回その土地のファンクラブ加入率っていうのがこう、数字で貼り出されとんよ。来てくれるお客さんの中で、何%が会員なのかっていう……。それがね、なんとですよ、釧路は驚きの、20%!!!これはね、どういうことかと言うとですよ………この中で、まぁ先行とかでチケットをとってくれている人が、少なくとも20%。じゃあ残りの人はなんじゃ?!っていう。考えたんじゃけどおそらく、『ポルノが来るから行ってみようか~』ってのが、街中に広がっていったんじゃないかと……噂となってね(笑)。」

昭「だってねぇ、僕らあの……なんやったっけ?あの市場の………(客「わしょう!」)芭蕉?(客「和商市場!!」)わしょうね!!松尾芭蕉とかじゃなくて……(笑)その和商市場の、鮭屋さんのおばさんにね、『あら!今日やるんだって?』って言われるんよ!!行く先々で!!嬉しかったですよ~~。でもその後、鮭を買わそうとしてくるっていうね(笑)。」

晴「商魂って感じやったのぉ(笑)。わしら、もう3日くらい北海道にいるけぇ(釧路は札幌から特急でもおよそ4時間ほどかかります)、島っこじゃけど『どさ……』くらいにはなっとるじゃろうねぇ」
(札幌では「どさん……」→「もう道産子じゃ!」に進化した)
昭「なまら最高!なまら楽しい!……合ってる?」(合ってる)



↓  ↓  ↓


次からは、アルバムの曲をたくさん聴いてもらいます!とのMCが入り、演奏スタンバイへ。

M8 working men blues

元々のキーが高めで更に転調するから釧路では大サビけっこう辛そうだった。いやしかしカッコ良かった。
アルバムのリード曲だけあってパフォーマンスも音作りも安定していてとても良かった。
「そりゃもちろん君さ」で手を前に差し出すのがたまらなくいい。
ポルノの曲でこういうの珍しいけど、メッセージ性が強くても押しつけがましくないなぁと思う。



M9 170828-29

多分大半の人がイントロで「アポロか?」って思ったと思う(すぐに違うとわかるけど)。
これはライブで聴いてガラッと印象が変わった。「真っ逆さま」で指をしたにスーって降ろすのとか、いちいち動きがカッコ良かった。
ピースピース!でピースするのはなんかやっぱりちょっと恥ずかしさがあったけど結局ライブのテンションだとやっちゃう。サウンドめちゃかっこいいのにこの振り付けでいいのか?って気持ちになる……若干。
上から降り注ぐレーザーみたいなライトが印象的だった。



M10 君の愛読書がケルアックだった件

意表を突くお遊び企画からスタート。なんだこの青春映画の予告もどき!
この曲は元々、「今流行りのキラキラ映画(若手女優や若手俳優が出ている、ティーンエイジャーが見るような胸キュン映画)の主題歌を作るとしたら」というコンセプトのもと作られた曲で、そのコンセプトの通り『君の愛読書がケルアックだった件』という映画の予告映像のようなものだった。
晴一先生のカメオ出演もあり、こういうプチコーナーもいいなぁと思った。「はっさくメガネ」は完全なる内輪ネタだったけど、全く知らない母とか妹も楽しめるレベルのネタだったみたいで良かったと思う。
ポルノの曲と言えば滑舌が良くて歌詞がギュッとしててポップで元気とか、そういう曲もいいけどこういうケルアックみたいな抜けがいいけど軽すぎなくて、伸びやかな高音域もある……みたいな曲もすごく好き。ケルアックは聴きやすい。あっさりしてるけど中身が詰まってるのにサックリしてるみたいな。



M10 クリスマスのHide&Seek

ジャッ、ジャッ、と印象的なリフをtasukuさんが弾き始めて、なんだろうと思ってたらこの曲のチャイムがなるというオシャレ仕様。
クリスマスの定番曲のハドホリの代わりにやるのかな?と思っていたので本編に入っていてちょっと嬉しかった。
この曲の昭仁のボーカルのフックのかけ方というか、アクセントがとても好きで、「教えていつか」の「てぇ」とか「重りのようになったそれを きっと」の「とぉ」とか、あんまり今までない感じだなと思っていて。好きなんです。全体的にバンド!って感じの厚みのあるサウンドになっててこれも良かった。何回も言うけどtasukuさんマジでありがとう。

余談だけど、全体的に映像を多用した感じだったけどクリスマスとはあんまり関係ない感じだったから、後半で他の曲になるのかな~と思ったり思わなかったりしていた。

アウトロで、序盤のリフをまた繰り返して、どんどんリバーブがかかっていって遠ざかって……






暗転して、気付いたら、スクリーンにはどこか外国の森のような映像。







そして……ステージに一人だけぽつんと残っていたのは、昭仁。


なんと昭仁のソロコーナーが始まった。すでにアコギ持っていたため、弾き語りかな?とは思っていたのだけど、「このような機会もなかなかないけぇ、少し自分のことについて話そうと思うんじゃけど」、と前置き。

・バンドのボーカルとして歌い始めてから、ありがたくも自分の声を褒められる機会が多い。
・特徴のある声でいいですね、とか、滑舌がよくて歌詞「は」聞き取りやすくていいね、とか。
・しばらくそのお褒めの言葉に胡坐をかいていたけれど、「声」というのは、親から授かったもので、自分で努力をして得たものではない。
・このままだといけないと思い、数年前からボイストレーニングに通い始めた。すると、自分の新しい扉が開けてとても嬉しかった。
・だけど、もう少し曲によって歌い方を変えてみたら?と某先輩ミュージシャンの方にアドバイスされ、今日はその成果を皆さんに聴いてほしい。

要約するとこんな感じ。

この話を聞いて、岡野昭仁という人は、どこまでストイックで誠実で謙虚なんだと改めて脱帽した。

よく雑誌等のインタビューでも、「自分の声はロックに向いていない(と思う)」という旨の発言をしているように、多分、人からどんなに褒められても、本当の意味で満足はしていなかったんだと思う。胡坐をかいていると自分ではいいつつ、ボーカリストとして最大限の努力はしてきたんだろうし、本来の素地が素晴らしいからこそ(そもそも声自体が持って生まれた才能だと普通は思う)、そのままでも十二分に通用するはず。現実として、こんなにたくさんのファンが岡野昭仁の声を、ライブパフォーマンスを好きでいる。なのに、そこで良しとせず、デビュー19周年を迎え今なお自身のスキルアップをしようとする姿勢、そして、掴めたものを大舞台でストレートにぶつけてくる自信と潔さ。私は今まで以上に、この人の声が好きで良かったと思った。

話のあとに、「今までの歌い方」と、「新しくつかんだ歌い方」を両方聴いてほしいから、と、以前アミューズフェスでカバーしたperfumeポリリズムをワンフレーズ披露してくれた。

「今までの歌い方」とは、元気よく青筋を立ててパキッ!と滑舌よく歌う歌い方。某先輩ミュージシャンにアドバイスされて、考えて会得した「新しい歌い方」は、適度に力を抜いて、より優しくハスキーに歌い上げる表現。なんでも元気に歌えばいいもんじゃないということを言われたらしい。

正直、私は岡野昭仁に表現力がないとか、某先輩ミュージシャン様のようにもっとこうしろとか思ったことはほぼない。ただ、本人が中堅と呼ばれる場所に立っていようが、人から言われたことに真摯に耳を傾け、自分の力量に満足しない人であることがよくわかるエピソードであると感じた。

余談。岡野昭仁は、歌詞を間違える。ものすごく間違える。札幌1日目のポリリズムはもうしっちゃかめっちゃかになっていて、2回目を要求されたがまた間違え「もうやらん!!歌詞が、ポリリズムしてしまうけぇ、無理!!(笑)」と諦めていた



そんな昭仁らしさも見せたところで、いよいよ本題の曲に入る。

昭「曲は、カゲボウシという曲です。………うまく弾けるかな?緊張するなぁ。では、聴いてください。」


M11 カゲボウシ(アコースティック)

始まったとき、正直な話、これか~と思っていた。というのも、ちょうどこのシングルが出ていた時期、そしてパノラマポルノのツアーが開催される時期。その頃、私はめちゃくちゃ田舎に住んでいたのと、私生活が忙しすぎて、ライブに一度も行けずポルノから離れてしまった時期が何年かあって。その頃の曲を聴くと、どうしても悲しい気持ちとやるせなさが襲ってきて、曲自体も好きになれずに、この時点では未だにまともに聞けてない状態だったんだけど。

本当にあの空間に居れて良かったと思った。感想は別の記事で詳しく書きました。


ライブが終わった後に何回かカゲボウシを聴きなおしていて、ふと「自分にとっての『カゲボウシ』は、ポルノグラフィティだ」と思った。

「会いたくなったら思い出して 僕はずっとキミのカゲボウシ」

いつでも側にあることをたまに忘れてしまうことがあっても、ずっと自分を支えてくれる、ポルノはそういうものなんだと痛感した。
逆に、聴けたのがこの曲で良かったのかもしれない。BEツアー後無事にパノラマポルノとは和解した。

曲が終わると、何の挨拶もなしに舞台が暗転、昭仁が去っていく。









優しげな雰囲気から一転して、暗転したステージに不穏な音楽が流れ始める。


スクリーンには四角い箱のような映像。




キーボードの音を皮切りに、サポートメンバーによる重く暗いセッションが始まる。





そして、昭仁が出てこない真ん中がぽっかり空いたままのステージで、新藤晴一がセッションに乗せて静かに詞を語りだした。




………後半へ続く


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